方針
不等式 0≦a≦2b≦c≦n では、中央の b を固定すると a と c の選び方が独立に数えられる。b は 2b≦n を満たす範囲で動く。(1)は n=5 として直接表にして数え、(2)は奇数 n=2m+1 とおいて b=0,1,…,m の和を計算する。
解答
(1) n=5 のとき、2b≦5 より b=0,1,2 である。b を固定すると、a は 0≦a≦2b を満たす整数なので 2b+1 通り、c は 2b≦c≦5 を満たす整数なので 6−2b 通りである。したがって P(5)=b=0∑2(2b+1)(6−2b) である。具体的には P(5)=1⋅6+3⋅4+5⋅2=28 である。
(2) n が奇数なので n=2m+1 とおく。2b≦n より b=0,1,…,m である。b を固定すると、a は 0 から 2b までの 2b+1 通りであり、c は 2b から 2m+1 までの (2m+1)−2b+1=2m+2−2b 通りである。よって P(n)=b=0∑m(2b+1)(2m+2−2b) である。
和を整理する。 (2b+1)(2m+2−2b)=−4b2+(4m+2)b+(2m+2) だからP(n)=−4b=0∑mb2+(4m+2)b=0∑mb+(2m+2)(m+1)=−4⋅6m(m+1)(2m+1)+(4m+2)⋅2m(m+1)+2(m+1)2=3(m+1)(m+2)(2m+3)である。ここに m=(n−1)/2 を代入して P(n)=12(n+1)(n+2)(n+3) である。
別解
解法2(奇数列と偶数列の和に分ける)
方針
n=2m+1 とし、b を固定した個数を数える点は同じだが、
積を展開せず j=m−b と置いて奇数の和・平方和へ分解する。
最後に n へ戻し、(1)も一般式で検算する。
解答
(1)
b=0,1,2 の各場合の個数は(2b+1)(6−2b)だからP(5)=1⋅6+3⋅4+5⋅2=28.(2)
n=2m+1 とする。b=0,1,…,m に対し、
a は 2b+1 通り、c は 2(m−b+1) 通りである。よってP(2m+1)=2b=0∑m(2b+1)(m−b+1).j=m−b と置けばP(2m+1)=2j=0∑m{2(m−j)+1}(j+1)=2(2m+1)j=0∑m(j+1)−4j=0∑mj(j+1).j=0∑m(j+1)=2(m+1)(m+2)およびj=0∑mj(j+1)=6m(m+1)(2m+1)+2m(m+1)を代入して整理するとP(2m+1)=3(m+1)(m+2)(2m+3).m=(n−1)/2 だからP(n)=12(n+1)(n+2)(n+3).n=5 を代入すれば28となり、(1)とも一致する。
総評
難度5、計算量6。中央の整数bを固定するとaとcの選択が独立になる。奇数nを2m+1と置く範囲設定、端点b=0,m、和の整理を省略せず、直接展開と添字反転の2通りで公式を検算した。 2つの解法は着眼点を分け、必要性・十分性、端点、等号条件を省略せず記述した。
冊子PDFで見る名大の場合の数の問題で問題集を作る
出典: 名古屋大学 2000年度 前期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。