方針
2回の出目を(i,j)とし、i≦x<i+jを満たす格子点を数える。(1)はx≦6とx>6で分ける。(2)は最初の出目を固定して残りの試行へ帰着する。
解答
(1) 1回目、2回目の出目をi,jとする。2回目に初めてxを超える条件はi≦x<i+j.1≦x≦6では、i=1,…,xに対してjは6−x+i通りある。したがってP2(x)=361i=1∑x(6−x+i)=72x(13−x).7≦x≦11ではi≦xは自動的に成り立つ。i+j>xとなる格子点数は1+2+⋯+(12−x)=2(12−x)(13−x)だから、P2(x)=72(12−x)(13−x).x≧12では2投の和がxを超えない。以上よりP2(x)=⎩⎨⎧72x(13−x)72(12−x)(13−x)0(1≦x≦6),(7≦x≦11),(x≧12).(2) x>6なら最初の1投ではxを超えない。最初の出目がjのとき、残るn投で初めてx−jを超える確率はPn(x−j)である。よって全確率よりPn+1(x)=61{Pn(x−1)+Pn(x−2)+⋯+Pn(x−6)}.
別解
解法2
方針
(1)では「2投の和がxを超える確率」から「1投目ですでに超える確率」を引く。さいころの和の三角分布を使う。(2)では最初の出目による事象分割を確率木として読む。
解答
(1) 出目をX1,X2とする。P2(x)=Pr(X1+X2>x)−Pr(X1>x)である。ただし右辺第2項の事象は第1項に含まれる。
1≦x≦6では、X1+X2≦xとなる組は1+2+⋯+(x−1)=2x(x−1)通りであり、Pr(X1>x)=66−xである。ゆえにP2(x)=1−72x(x−1)−66−x=72x(13−x).7≦x≦11ではPr(X1>x)=0で、和がxを超える組が2(12−x)(13−x)通りだから同じ場合分けを得る。x≧12では0である。
(2) 最初の枝を出目1,…,6に分ける。各枝の確率は61で、枝jの後に必要な事象は「残りn投で初めてx−jを超える」である。したがってPn+1(x)=61j=1∑6Pn(x−j).
総評
難度は5、計算量は4。「初めて超える」ため、2投の和だけでなく1投目がx以下という条件が必要である。直接格子点を数える方法と、累積確率の差を取る方法を照合した。(2)はx>6により最初の1投では超えないことが保証され、6項の平均になる。
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出典: 名古屋大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。