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名古屋大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 数列文系数学 第3問(a)

数列{an}があって,
すべてのnについて,
初項a1から第nanまでの和が
(an+14)2に等しいとする.

anがすべて正とする.一般項anを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

数列 漸化式の変形、場合分け、帰納的定義の利用

方針

部分和を Sn とおき,条件 Sn=(an+1/4)2SnSn1=an と組み合わせて隣接2項の関係を作る。式は平方の等式になり,符号の選択として an=an1+1/2 または an=an1 が現れる。今回はすべての項が正なので負になる選択を除き,初項 a1=1/4 から等差数列として一般項を求める。

解答

部分和を Sn=a1+a2++an とおく。条件は Sn=(an+14)2 である。

まず n=1 とすると a1=(a1+14)2 である。整理すると a1212a1+116=0 すなわち (a114)2=0 なので a1=14 である。

次に n2 とする。SnSn1=an より (an+14)2(an1+14)2=an である。左辺を整理して an212anan1212an1=0 となる。両辺に 1/16 を加えると (an14)2=(an1+14)2 である。

したがって an14=an1+14 または an14=(an1+14) である。後者は an=an1 を意味するが,すべての an は正であり,an1>0 なのでこれは許されない。よって常に an=an1+12 である。

初項 a1=1/4,公差 1/2 の等差数列だから an=14+(n1)12=2n14 である。

別解

解法2

方針

小数係数を消すため bn=4an とおく。部分和条件から得られる2つの遷移を整数列 bn の形で整理し、正項条件がどちらを選ばせるかを帰納的に確認する。

解答

部分和を Sn とする。まず n=1 ではa1=(a1+14)2より(a114)2=0,a1=14.n2 では SnSn1=an を用いると(an14)2=(an1+14)2.bn=4an とおけば(bn1)2=(bn1+1)2だからbn=bn1+2またはbn=bn1.初項は b1=1 である。すべての an、したがってすべての bn が正なので、
第2の遷移 bn=bn1 は一度も選べない。よって帰納的にbn=1+2(n1)=2n1.以上からan=bn4=2n14.

総評

部分和条件から漸化式を作る標準問題である。難易度は5,計算量は4程度で,想定時間は12分前後。差がつくのは,平方の等式から二つの符号選択が出ることを明示し,正項条件によって an=an1 を除く点である。初項の計算も重解になるため,a1=1/4 を確実に出してから等差数列へつなげると答案が安定する。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 名古屋大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問(a)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。