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名古屋大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

xy平面上に,原点Oを1つの頂点とし,
Pを直角とする直角二等辺三角形OPRがある.
頂点Rが曲線xy=1 (x>0)を動くときの頂点Pの軌跡を図示せよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

図形と方程式ベクトル 座標設定軌跡図形的解釈

方針

直角二等辺三角形で P が直角なので,OR は斜辺であり,P は線分 OR の中点から OR に垂直な方向へ同じ長さだけ移った点である。R=(X,Y) とおき,XY=1X>0 から Y>0 も分かる。P の二つの候補を座標で表し,それぞれ X,Y を消去して双曲線の枝と不等式条件を得る。

解答

R=(X,Y) とおく。R は曲線 XY=1X>0 上にあるから X>0,Y=1X>0 である。 OPRP を直角とする直角二等辺三角形である。したがって OR が斜辺であり,POR の中点 (X2,Y2) から,OR に垂直な方向へ長さ OR/2 だけ移った2点である。よって P=(XY2,X+Y2) または P=(X+Y2,YX2) である。

第一の場合,P=(x,y) とおくと X=x+y,Y=yx である。したがって XY=(x+y)(yx)=y2x2=1 となる。また X>0Y>0 より y>x である。よって第一の場合の軌跡は双曲線 y2x2=1 の上側の枝である。

第二の場合は X=xy,Y=x+y となるので XY=(xy)(x+y)=x2y2=1 であり,X>0Y>0 より x>y である。よって第二の場合の軌跡は双曲線 x2y2=1 の右側の枝である。

以上より,求める軌跡は y2x2=1,y>x で表される枝と,x2y2=1,x>y で表される枝を合わせたものである。

別解

解法2

方針

直角頂点 P を中心とする 90 回転で、原点 O を頂点 R に移す。回転方向が左右の2通りあるので、それぞれ R の座標を P=(x,y) で表し、条件 XY=1, X>0 を代入する。最後に不等式から双曲線の枝を指定する。

解答

P=(x,y) を固定して考える。OPR=90 かつPO=PRだから、ベクトル PO=(x,y)90 回転したものが
PR である。

反時計回りに回す場合はPR=(y,x),R=(x+y,yx).したがって R=(X,Y) の条件から(x+y)(yx)=1,すなわちy2x2=1.さらに X=x+y>0, Y=yx>0 なので y>x である。

時計回りに回す場合はPR=(y,x),R=(xy,x+y).よって(xy)(x+y)=1,すなわちx2y2=1.また xy>0, x+y>0 だから x>y である。

逆に、これらの枝上の任意の点 P から上の式で R を作れば、
RXY=1, X>0 を満たし、直角二等辺三角形が得られる。したがって軌跡は{y2x2=1,y>x,x2y2=1,x>yの2枝である。

総評

斜辺 OR から直角頂点 P を復元する軌跡問題である。難易度は5,計算量は4程度で,想定時間は15分前後。直角二等辺三角形という条件から P が2通り出るため,片方だけで終わらないことが重要である。双曲線の方程式だけでなく,X>0Y>0 から枝を指定する不等式 y>xx>y まで書くと図示が正確になる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 名古屋大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。