方針
不動点 は を解いて求める。以後は を基準に見ると,変換 は「角 の回転」と「長さを にする縮小」を同時に行うだけになる。(3)では不動点方程式を と見て,回転では長さが変わらないことから を得て円に直す。(4)では三角形の面積を ,, で表し,等比級数を足してから で最大化する。
解答
(1) とおく。不動点 はを満たす。両辺を2倍して整理するとである。係数行列の行列式は なので, である。すなわちである。
(2)
不動点の式 と を引き算すると である。行列 は角 の回転を表すので,長さを変えず,向きを だけ回転させる。したがって であり,また である。
(3) とする。不動点方程式は と書ける。回転行列 は長さを変えないので である。したがって となる。整理すると であり,平方完成して を得る。よって不動点 は,中心 半径 の円周上を動く。
(4)
(2) より である。 だから である。三角形 の面積は なので である。したがってとなる。
(1) の座標から である。よって である。 があるので, で最大を考えればよい。 とおくと, では である。最大値を求めるため,正の量 を最大化する。微分するとであるから,最大は のときである。このとき なので である。
別解
解法2
方針
点 を複素数 で表す。変換を 、 と書けば、不動点・らせん・軌跡・面積級数が同じ1本の式から得られる。
解答
(1)
、 とおくと変換はである。不動点 はより分母を実数化するとよって(2)したがって絶対値は 倍、偏角は だけ増える。よって(3)
から として平方すると整理して中心は 、半径は である。
(4) なのでしたがってゆえにまた として を最大化するとは で最大となる。よって
総評
縮小回転の不動点,軌跡,面積級数をまとめて扱う総合問題である。難易度は7,計算量は6程度で,想定時間は25分前後。(1)の連立一次方程式は分母 が常に正であることを確認する。(2)以降は不動点を基準に見ると構造が一気に簡単になる。(3)は座標式を直接消去するより, と見ると円が自然に出る。(4)は面積の等比級数と最後の最大化で計算ミスが出やすいので, を丁寧に確認したい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。