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名古屋大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

y軸上の点(0,1)に中心をもち,2直線y=bxy=bxに接する円Cがある.ただし,b>0とする.

(1) Cの方程式を求めよ.

(2) Cy=bxの接点のx座標が最大となるときのbを求めよ.

(3) Cの原点側の円弧と2直線で囲まれた図形をx軸のまわりに回転させる.
このときの回転体の体積Vを求めよ.ただし,bは(2)で得られた値を用いよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

図形と方程式積分 円の性質体積計算微分による最大最小

方針

(1) は、円の半径を中心(0,1)から直線y=bxまでの距離として求める。(2)では接点を中心から直線へ下ろした垂線の足として求め、そのx座標b1+b2を最大化する。(3)ではb=1を代入し、原点側の円弧y=112x2と直線y=xの間をx軸まわりに回転する。外半径と内半径の2乗の差を積分して体積を求める。

解答

(1)
円の中心は(0,1)である。直線y=bx、すなわち bxy=0 までの距離は b01b2+1=11+b2 である。円はこの直線に接するので、この距離が半径である。したがって円Cの方程式は x2+(y1)2=11+b2 である。

(2)
直線y=bxへの接点は、中心(0,1)からこの直線へ下ろした垂線の足である。垂線の傾きは1bなので、垂線は y1=1bx である。これとy=bxを連立すると bx1=1bx より (b2+1)x=b である。したがって接点のx座標は x=b1+b2 である。 b>0について b1+b212 であることは 2b1+b2 すなわち (b1)20 から分かる。等号は b=1 のときである。よって接点のx座標が最大となるのはb=1である。

(3) b=1のとき、円は x2+(y1)2=12 である。原点側の円弧は下側の弧なので y=112x2 である。直線はy=xy=xで、原点側では下側の境界が y=x である。交点はx=±12なので、求める体積はV=π1/21/2{(112x2)2x2}dxである。

被積分関数を整理すると(112x2)2x2=322x2212x2である。よって1/21/2(322x2)dx=322112=43である。また 1/21/212x2dx=14+π8 である。これは半径12の円で、中心角が90の扇形から二等辺直角三角形を調整して得られる面積である。

したがって1/21/2{(112x2)2x2}dx=432(14+π8)=56π4である。ゆえに V=π(56π4)=π(103π)12 である。

別解

解法2

方針

(1) (2)は接点を T=(p,bp) と置き、半径 CT と接線の垂直条件から直接求める。(3)は回転体の積分に現れる平方根を x=(1/2)sinθ と置換して評価し、扇形の面積公式に頼らず体積を確定する。

解答

(1)
接点を T=(p,bp) とする。半径 CT は直線 y=bx に垂直だから、その方向ベクトル (1,b) との内積が 0 である。よって(p,bp1)(1,b)=0,すなわちp(1+b2)=b.したがってp=b1+b2.半径の2乗はCT2=p2+(bp1)2=11+b2.よって円 Cx2+(y1)2=11+b2.(2)
接点の x 座標はp=b1+b2.1+b22b=(b1)20よりb1+b212,等号は b=1 のときである。

(3)
b=1 のとき、円弧と2直線に囲まれる部分を x 軸の周りに回す。外半径は112x2,内半径は x、区間は 1/2x1/2 である。したがってV=π1/21/2{(112x2)2x2}dx.平方根の積分を独立に計算する。x=12sinθと置けば、端点は θ=±π/4 であり、1/21/212x2dx=12π/4π/4cos2θdθ=14+π8.よってVπ=432(14+π8)=56π4.したがってV=π(103π)12.

総評

点と直線の距離、接点座標の最大化、回転体の体積が連続する総合問題。想定時間は24分。回転体では円弧が外半径、x が内半径になることを図で確かめる。平方根の積分は扇形の面積でも三角置換でも評価でき、両方が 1/4+π/8 と一致する。

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出典: 名古屋大学 1997年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。