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名古屋大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

2つの円C1:x2+y2=1,C2:(x3)2+y2=4に外接し,x軸の上側にある半径r (r>0)の円の中心をPrとする.
ただし,2つの円が外接するとは,
中心間の距離がそれぞれの円の半径の和に等しいことをいう.

(1) rを動かすとき,
Prの描く軌跡が満たす方程式を求め,
軌跡の概形を図示せよ.

(2) 座標平面の原点をOとするとき,
直線OPrx軸とのなす角が60となるのはrがいくつのときか.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式 円の性質軌跡座標設定

方針

2つの円の中心を焦点のように見て,外接条件から FPrOPr=1 を得る。距離の差が一定である点の軌跡は双曲線なので,中心,焦点距離,差の半分を読み取って方程式を出す。ただし x 軸の上側かつ r>0 なので,実際に描くのは左側の枝の上半分で,頂点は含まない。(2) は角度条件から Prr で表し,もう一方の外接条件へ代入する。

解答

(1) C1 の中心を O=(0,0)C2 の中心を F=(3,0) とする。C1 の半径は1,C2 の半径は2である。半径 r の円がこの2つの円に外接するので OPr=r+1,FPr=r+2 である。したがって FPrOPr=1 である。

これは2点 O,F からの距離の差が一定である点の軌跡である。焦点は (0,0),(3,0) なので中心は (32,0) であり,焦点距離は 3/2 である。また距離の差が1だから,標準形での 2a が1,すなわち a=12 である。よって b2=(32)2(12)2=2 である。したがって軌跡の方程式は(x32)2(12)2y22=1である。

ただし FPrOPr=1>0 なので,点は O に近い側,すなわち左側の枝にある。さらに問題の条件より x 軸の上側なので y>0 の部分だけである。r>0 のため,r=0 に対応する頂点 (1,0) は含まない。概形は,中心 (3/2,0),漸近線 y=±22(x32) をもつ双曲線の左上の枝である。

(2) OPr=r+1 であり,直線 OPrx 軸とのなす角が 60 であるから Pr=(r+12,3(r+1)2) である。もう一方の外接条件 FPr=r+2 を用いると(r+123)2+(3(r+1)2)2=(r+2)2である。左辺は r2r+7 となるので r2r+7=r2+4r+4 である。したがって 5r=3 より r=35 である。

外接円の中心が描く双曲線

別解

解法2

方針

中心 Pr=(x,y) とおき、2つの外接条件を2乗して差を取る。
rx で表して消去し、方程式だけでなく枝・端点の条件まで復元する。

解答

(1)
2円の中心を O=(0,0)F=(3,0) とする。外接条件はx2+y2=(r+1)2,(x3)2+y2=(r+2)2.2式の差を取ると6x+9=2r+3,r=33x.これを第1式へ代入して整理すると4(x32)2y22=1,すなわち(x3/2)2(1/2)2y22=1.r>0 より x<1、また x 軸の上側より y>0 である。
したがって軌跡はこの双曲線の左上の枝で、頂点 (1,0) は含まない。

(2)
角条件よりPr=(r+12,3(r+1)2).これを r=33x へ代入するとr=332(r+1),したがってr=35である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安時間は18分から22分。外接条件から2つの中心への距離が r+1,r+2 となり,差が1で一定になることを見抜けるかが勝負である。双曲線の方程式を出した後,左側の枝であること,x 軸の上側だけを取ること,r=0 の頂点を含まないことを説明すると図示の条件まで満たせる。(2) は文系第1問と同じ計算であり,角度条件から座標を置けば半径が一意に定まる。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 名古屋大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。