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名古屋大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

座標平面上に放物線y=x2+4と直線l:y=x+kを考える.

(1) 放物線と直線lが異なる2個の共有点を持つようなkの範囲を求めよ.

(2) kは(1)で求めた条件を満たすとして,さらにk>0とする.
(1)の2つの共有点をPQとし,Oを原点とするとき,
三角形OPQの面積を最大にするkの値,およびそのときの面積を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安18

図形と方程式微分 判別式座標設定微分による最大最小

方針

共有点の有無は、直線を放物線へ代入して得る二次方程式の判別式で判定する。面積は、2交点の座標を根 α,β として行列式で表すと、根の差だけを使う形になる。最大化では k>0 と判別式の範囲を忘れず、正の量 S(k)2 を三次式として調べ、端点では面積が 0 に近づくことまで確認する。

解答

(1)
共有点の x 座標は x2+4=x+k を満たす。整理すると x2+x+k4=0 である。この二次方程式が異なる2個の実数解をもつことが、放物線と直線 l が異なる2個の共有点をもつことと同値である。判別式を D とすると D=14(k4)=174k だから、求める条件は 174k>0 すなわち k<174 である。

(2)
2つの共有点の x 座標を α,β とする。各点は直線 y=x+k 上にあるので P=(α,α+k),Q=(β,β+k) と書ける。したがってOPQ の面積=12α(β+k)β(α+k)=12k(αβ)である。ここで k>0 であり、また根の差はαβ=(α+β)24αβ=(1)24(k4)=174kとなる。よって面積を S(k) とおくと S(k)=12k174k(0<k<174) である。 S(k)>0 なので、S(k) の最大化は 4S(k)2=k2(174k) の最大化と同じである。f(k)=k2(174k) とおくと f(k)=34k12k2=2k(176k) である。区間 0<k<17/4 での候補は k=176 である。さらに f(k)0<k<17/6 で増加し、17/6<k<17/4 で減少する。また両端では面積は 0 に近づく。したがって最大は k=17/6 でとる。このときSmax=12176174176=1712173=175136である。

別解

解法2

方針

共有点条件は判別式で確定する。面積は行列式を使わず、弦 PQ を底辺、原点から直線 l までの距離を高さとして求める。弦長は共有点の x 座標の差から出し、最後は正の2量 k2174k の積を微分して最大化する。

解答

(1)
共有点の x 座標はx2+x+k4=0の解である。判別式はD=14(k4)=174kだから、異なる2共有点をもつ条件はk<174である。

(2)
2つの解を α,β とする。直線の傾きは1なので、弦長はPQ=2αβ=2(α+β)24αβ=2(174k)である。直線を xy+k=0 と書けば、原点から直線までの距離はk2=k2である。したがって三角形の面積 SS=12PQk2=k2174k,0<k<174.S>0 なので S2 を最大化すればよい。4S2=k2(174k).右辺の導関数は2k(176k)であるから、区間内では k=17/6 の前で増加し、その後で減少する。よってk=176,Smax=175136.

総評

判別式、根と係数、座標面積が一直線につながる標準問題で、想定時間は18分程度。採点上は、(1)の条件 k<17/4 と、(2)で追加された k>0 を混同しないことが重要である。面積を出す行列式では αβ が消えて k(αβ) だけが残るため、ここを丁寧に書けると計算が短くなる。最大化では S でなく S2 を扱う理由、端点が最大にならない理由まで添えると答案の安定感が出る。

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出典: 名古屋大学 1998年度 前期 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。