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名古屋大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標平面上に,双曲線C:x2y2=1と点A(2,0)がある.

(1)Aを通り双曲線Cと1点のみで交わる直線を求めよ.

(2) 直線lが点Aを通り双曲線Cと相異なる2点で交わるように動くとき,
この2点の中点は,あるひとつの双曲線上にあることを示せ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式 判別式軌跡文字消去

方針

A(2,0) を通る直線を傾き m で置き、双曲線との交点を表す方程式を調べる。2次方程式としての判別式は常に正なので、接線は存在しない。1点のみで交わるのは、代入後の2次の係数が消えて一次方程式になる、つまり直線が漸近線に平行な場合である。(2)では相異なる2交点の x 座標の和から中点を出し、m を消去して中点の軌跡を得る。

解答

(1)
A(2,0) を通る、y 軸に平行でない直線を y=m(x2) とおく。これを双曲線 x2y2=1 に代入すると x2m2(x2)2=1 すなわち (1m2)x2+4m2x4m21=0 である。

この方程式が2次方程式であるとき、その判別式は (4m2)24(1m2)(4m21)=4(3m2+1)>0 である。したがって2次方程式の場合には交点は2点であり、1点のみにはならない。よって1点のみで交わるには、2次の係数が消える必要がある。すなわち 1m2=0 より m=±1 である。このとき実際に一次方程式となり、交点は1点である。求める直線は y=x2,y=x+2 である。なお、点 A を通る垂直線 x=2 は双曲線と2点で交わるので該当しない。

(2) m±1 とし、直線が双曲線と相異なる2点で交わるとする。2交点の x 座標を x1,x2 とすると、上の2次方程式の解と係数の関係から x1+x2=4m21m2 である。したがって中点の x 座標を X とすると X=x1+x22=2m21m2 である。

中点は直線 y=m(x2) 上にあるから、その y 座標を Y とすると Y=m(X2)=m(2m21m22)=2m1m2 である。ここから X1=1+m21m2,Y=2m1m2 なので(X1)2Y2=(1+m2)24m2(1m2)2=(1m2)2(1m2)2=1である。よって2交点の中点は、ひとつの双曲線 (X1)2Y2=1 上にある。

別解

解法2(弦の中点と二次形式)

方針

双曲線を二次形式 Q(x,y)=x2y2 で見る。
弦の中点 M と半弦ベクトル d を用い、
Q(M+d)=Q(Md) を引く。
弦が A を通る条件と合わせると、中点軌跡が直接得られる。

解答

(1)
A を通る直線を(x,y)=(2,0)+t(u,v)と表す。双曲線へ代入すると(u2v2)t2+4ut+3=0.u2v20 なら判別式は16u212(u2v2)=4u2+12v2>0で、相異なる2交点をもつ。1点だけで交わるには
u2v2=0、すなわち v=±u が必要である。よってy=x2,y=x+2.(2)
2交点をM+d=(X+u,Y+v),Md=(Xu,Yv)とする。両点が双曲線上なので2式を引くとXuYv=0.弦は A=(2,0) を通るから、d
(X2,Y) と平行である。したがって上式へ
(u,v)=k(X2,Y) を代入し、X(X2)Y2=0.よって(X1)2Y2=1.したがって全ての中点はこの1つの双曲線上にある。

総評

難度7、計算量6。1点だけで交わる直線は通常の接線ではなく、二次係数が消える漸近線平行の2直線である。中点軌跡は解と係数の関係と二次形式の弦条件の両方から同じ双曲線を得た。 2つの解法は着眼点を分け、必要性・十分性、端点、等号条件を省略せず記述した。

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出典: 名古屋大学 2000年度 前期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。