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名古屋大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 図形と方程式・微分理系数学 第4問(b)

平面上に楕円x232+y222=1
直線l:y=x+kを考える.
このとき次の問に答えよ.

(1) この楕円と直線lが二つの共有点をもつためにkが満たすべき条件を求めよ.

(2) kは(1)の条件をみたすとし,さらにk0とする.
(1)における二つの共有点をPQとし,Oを原点とするとき,
三角形OPQの面積を最大にするkの値,およびそのときの面積を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式微分 判別式座標設定微分による最大最小

方針

直線 y=x+k を楕円に代入し、共有点の x 座標が満たす二次方程式を作る。2共有点の条件は判別式で処理する。面積は P=(α,α+k),Q=(β,β+k) とおいて行列式で表し、根の差を判別式から求める。最大化は k の関数に直し、相加相乗または二次式の最大で決める。

解答

(1)
直線 y=x+k を楕円 x29+y24=1 に代入すると x29+(x+k)24=1 である。両辺を36倍して整理すると 13x2+18kx+9k236=0 を得る。この二次方程式が異なる2つの実数解をもつことが、楕円と直線が二つの共有点をもつ条件である。

判別式を D とすると D=(18k)2413(9k236)=144(13k2) である。よって D>0 より 13k2>0 すなわち 13<k<13 である。

(2)
2つの共有点の x 座標を α,β とする。すると P=(α,α+k),Q=(β,β+k) であるから、三角形 OPQ の面積を S とするとS=12α(β+k)β(α+k)=12kαβである。

二次方程式 13x2+18kx+9k236=0 の根の差は αβ=D13=1213k213 である。したがって S=6k13k213(0<k<13) である。

ここで u=k2 とおくと k13k2=u(13u) であり、0<u<13 である。積 u(13u)u(13u)=(u132)2+(132)2 より u=13/2 のとき最大となる。よって k2=132 であるから k=±132 である。このとき最大面積は Smax=613132132=3 である。

別解

解法2

方針

x=3u, y=2v により楕円を単位円へ移す。直線は単位円の弦となるので、原点から弦までの距離と弦長だけで変換後の三角形の面積を出す。元の平面へ戻す際の面積倍率6を掛け、相加相乗で最大化する。

解答

(1) x=3u,y=2vとおくと、楕円は単位円u2+v2=1へ移り、直線は3u+2v=kとなる。原点からこの直線までの距離は k/13 である。単位円と異なる2点で交わる条件は、この距離が1より小さいことだからk<13.(2)
変換後の平面で、弦までの距離をd=k13とすると、弦長は21d2である。従って変換後の三角形の面積は1221d2d=k13k213.(u,v) から (x,y) への変換は横を3倍、縦を2倍するので面積を6倍する。よってS=6k13k213.k0 であり、正の2数 k2, 13k2 の和は13だからk2(13k2)(132)2.等号は k2=13k2 のときである。従ってk=±132,Smax=3.

総評

楕円と直線の交点を判別式で処理し、面積を根の差へ落とす問題で、想定時間は20分程度。k0 は(2)で与えられており、面積式に k が出るため、最大化では正負両方の k を残す必要がある。根の差を D/13 とするところで係数13を落としやすい。最後は k2 に置き換えると、区間と等号条件が明確になり、答案が読みやすくなる。

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出典: 名古屋大学 1998年度 前期 理系 第4問(b)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。