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名古屋大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標空間に8点O(0,0,0),P(1,0,0),Q(1,1,0),R(0,1,0),A(0,0,1),B(1,0,1),C(1,1,1),D(0,1,1)をとり,線分BCの中点をMとする.
線分RD上の点をN(0,1,t)とし,3点OMNを通る平面と線分PDおよび線分PBとの交点をそれぞれKLとする.

(1) Kの座標をtで表せ.

(2) 四面体OKLPの体積をV(t)とする.
Nが線分RD上をRからDまで動くとき,
V(t)の最大値と最小値およびそれらを与えるtの値をそれぞれ求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定ベクトル成分計算微分による最大最小

方針

まず座標を設定し,3点 O,M,N を通る平面の方程式を求める。点 K,L はそれぞれ線分 PD,PB 上の点として1変数で表し,平面の方程式に代入すれば座標が決まる。体積は四面体 OKLP を底面 OLP と高さで見ると計算が簡単である。最後に得られた V(t)0t1 で微分して最大・最小を調べる。

解答

座標を O=(0,0,0),P=(1,0,0),Q=(1,1,0),R=(0,1,0), A=(0,0,1),B=(1,0,1),C=(1,1,1),D=(0,1,1) とおく。MBC の中点だから M=(1,12,1) であり,NRD 上の点なので N=(0,1,t)(0t1) と表される。

(1) 平面 OMN は原点を通るので,方程式を αx+βy+γz=0 とおく。点 M,N を代入すると α+12β+γ=0,β+tγ=0 である。例えば γ=1 とおくと β=tαt2+1=0 より α=t21 となる。したがって平面 OMN の方程式は (t21)xty+z=0 である。

K は線分 PD 上にある。P=(1,0,0),D=(0,1,1) だから K=(1u,u,u)(0u1) とおける。これを平面の方程式に代入すると (t21)(1u)tu+u=0 である。整理して (t21)+(23t2)u=0 となるから u=t23t4. よってK=(2t23t4,t23t4,t23t4)である。0t1 では 3t4<0 であり,この u0u1 を満たす。

また,点 L は線分 PB 上にあるから L=(1,0,v)(0v1) とおける。平面の方程式に代入すると (t21)+v=0 より v=1t2 である。したがって L=(1,0,1t2) である。

(2) 四面体 OKLP の体積を求める。点 O,L,P はすべて平面 y=0 上にあるので,OLP を底面にとる。 OP=1 であり,L=(1,0,1t/2) だから,底面 OLP の面積は12OP(1t2)=12(1t2)である。高さは点 K から平面 y=0 までの距離であり,Ky 座標に等しい。したがって 高さ=t23t4=2t43t である。

よってV(t)=1312(1t2)2t43t=(t2)212(43t)である。 0t1 で最大・最小を調べる。微分すると V(t)=(t2)(3t2)12(3t4)2 である。区間 [0,1] では t2<0 だから,V(t) の符号は 3t2 の符号と同じである。したがって0t<23で V(t)<0,23<t1で V(t)>0となる。

端点と臨界点での値はV(0)=112,V(23)=227,V(1)=112である。よって 最大値 112 (t=0,1) 最小値 227 (t=23) である。

立方体と切断平面

KPD, LPB。青い三角形は平面 OMN の一部を表す。

別解

方針

平面 OMN と2本の線分を媒介変数で表し、K,L を求める。体積は3本の位置ベクトルの行列式で一度に計算する。最大・最小は微分せず、端点の最大値との差と候補最小値との差を平方の形にして判定する。

解答

(1) M=(1,12,1),N=(0,1,t)である。平面 OMN の法線ベクトルは
OM×ON に平行だから、平面の方程式を整理すると(t2)x2ty+2z=0となる。

K=P+u(DP)=(1u,u,u) とおく。平面の方程式へ代入すると(t2)(1u)2tu+2u=0なのでu=2t43t.したがってK=(2(1t)43t,2t43t,2t43t).(2) 
L=P+v(BP)=(1,0,v) とおくと、平面の方程式からv=2t2.位置ベクトルを列に並べるとdet ⁣(1u11u00uv0)=uvである。よって四面体の体積はV(t)=16uv=(2t)212(43t).0t1 では 43t>0 である。まず112V(t)=t(1t)12(43t)0だからV(t)112,等号は t=0,1 のときに限る。

一方、V(t)227=(3t2)2108(43t)0だからV(t)227,等号は t=2/3 のときに限る。

したがって最大値は112(t=0,1),最小値は227(t=23)である。

総評

平面を先に求め,線分上の点を1変数で置いて代入するという標準的な空間座標の流れで解ける。体積計算では行列式を使うこともできるが,本問では O,L,P が同じ平面 y=0 上にあるため,底面積と高さで処理する方が見通しがよい。最後は閉区間上の最大・最小なので,微分で得た臨界点だけでなく端点 t=0,1 の値も必ず比較する。

底面積と高さによる方法は幾何的で、行列式による方法は符号や係数を一括確認できる。さらに平方差による評価では、微分結果を使わず最大・最小と等号条件を同時に検算できる。閉区間なので端点 t=0,1 を落とさない。

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出典: 名古屋大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。