Evolton

名古屋大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

空間ベクトルOA=(1,0,0),OB=(a,b,0)および OC が、次の条件OB=OC=1,OAOB=13,OAOC=12,OBOC=56をみたしているとする。ただし、ab は正の数とする。

(1) ab の値を求めよ。

(2) 三角形 OAB の面積 S を求めよ。

(3) 四面体 OABC の体積 V を求めよ。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

ベクトル 内積の利用ベクトル成分計算座標設定

方針

内積条件を成分に直し,まずa,bを決める。OC=(x,y,z)とおくと,OAOCからxOBOCからyが決まり,最後にOC=1z2を求める。面積はOABxy平面上にあることを使い,体積は底面OABと点Cからxy平面までの距離で計算する。zの符号は体積には影響しないが,高さは必ずzで取る。

解答

(1) OA=(1,0,0),OB=(a,b,0) である。条件 OAOB=13 より a=13 である。またOB=1なので a2+b2=1 である。これにa=1/3を代入すると b2=119=89 となる。bは正の数であるから a=13,b=223 である。

(2)

O,A,Bはいずれもxy平面上にある。線分OAx軸上にあり,その長さは OA=1 である。点By座標はb=22/3なので,Bからx軸までの距離はbである。したがって三角形OABの面積はS=12OAb=121223=23である。

(3) OC=(x,y,z) とおく。条件 OAOC=12 より x=12 である。また OBOC=56 より 13x+223y=56 である。x=1/2を代入して 16+223y=56 だから 223y=23,y=12 である。

さらにOC=1より x2+y2+z2=1 である。したがって z2=11412=14 であり,点Cからxy平面までの距離は z=12 である。

四面体OABCは,底面を三角形OABと見れば,高さがzである。よってV=13Sz=132312=218である。

別解

方針

座標を最後まで求めず、内積だけで面積と高さを決める。三角形 OAB の面積は OAOB のなす角から求める。点 C から平面 OAB へ下ろした垂線の足を H とし、OH=αOA+βOB とおく。CH が平面内の2方向に垂直である条件からα,β を求め、三平方の定理で高さ CH を出す。

解答

(1) OAOB=a であるからa=13.また、OB=1 よりa2+b2=1.b>0 に注意するとb=119=223.したがってa=13,b=223.(2)OA=OB=1 である。
両ベクトルのなす角を θ とするとcosθ=OAOBOAOB=13.よってsinθ=119=223であり、S=12OAOBsinθ=23.(3) 
C から平面 OAB へ下ろした垂線の足を H とする。
ある実数 α,β を用いてOH=αOA+βOBと書ける。
CH は平面 OAB に垂直だからOHOA=OCOA=12,OHOB=OCOB=56.したがってα+13β=12,13α+β=56.これを解くとα=14,β=34.OC=OH+HC であり、
OHHC だからOH2=OHOC=1412+3456=34.直角三角形 OHC において OC=1 だからCH=OC2OH2=134=12.よってV=13SCH=132312=218.

総評

難度4、計算量3。目安時間は10分程度で,内積を成分に直せば大きな発想は不要である。aOAOBから即座に決まり,b>0で平方根の符号を決める。体積ではz自体の符号は決まらないが,高さはzなので一意に決まる。採点上は,Cx,y成分を内積条件から順に決めること,底面がxy平面上にあること,高さを1/2と書くことが要点である。 第2解法では、点 C の座標を求めず、平面への正射影から高さを決められる。2解法で同じ面積と体積を独立に確認した。

冊子PDFで見る名大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 名古屋大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。