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名古屋大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

ABCの辺ABBCCA2:1に内分する点をそれぞれABCとし,
ABCの辺ABBCCA2:1に内分する点をそれぞれABCとする.
このとき直線AABBCCABCの重心で交わることを証明せよ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安10

ベクトル論証・証明 ベクトル成分計算図形的解釈、同値変形

方針

各頂点の位置ベクトルをa,b,cとし,内分点を二段階で計算する。重心Gについて,AGAAの正の定数倍であることを示せばGAAが分かる。残る2本は添字を巡回させれば同じ一つの点Gを通る。内分公式では,AP:PB=2:1ならP=(A+2B)/3となる向きに注意する。

解答

A,B,Cの位置ベクトルをそれぞれa,b,cとする。
A,B,Cは各辺を2:1に内分するからOA=a+2b3,OB=b+2c3,OC=c+2a3.さらにOA=OA+2OB3=a+4b+4c9.ABCの重心をGとするとOG=a+b+c3.したがってAA=OAa=49(2a+b+c),AG=OGa=13(2a+b+c)=34AA.係数3/4は正であるから,Gは線分AA上にある。

同様に添字を巡回させるとBG=34BB,CG=34CCを得る。よってGBBCC上にもある。

以上より,3直線AABBCCはすべてABCの重心Gで交わる。

二段階の内分点を結ぶ3直線は,同じ重心Gを通る。

別解

解法2(頂点を原点にしたベクトル)

方針

頂点Aを原点とし,AB=uAC=vを基底として必要な点だけを表す。A(4/9)(u+v),重心G(1/3)(u+v)となるので,A,G,Aの一直線性が一目で分かる。残りは始点をB,Cへ移して同じ計算を繰り返す。

解答

Aを始点としてAB=u,AC=vとおく。内分の向きからAA=23u,AB=u+23(vu)=13u+23v.AAB2:1に内分するからAA=AA+2AB3=13{23u+2(13u+23v)}=49(u+v).一方,重心GについてAG=13(u+v)=34AA.したがってA,G,Aは一直線上にあり,GAAである。

同じ議論で始点をBCに取り直せばBG=34BB,CG=34CCとなる。ゆえにGBBかつGCCである。以上から,3直線は重心Gで交わる。

総評

難度5,計算量3。核心は「同じ重心が3本すべてに乗る」ことを示す点にある。内分公式の係数を逆にしないこと,GAAを示した後に残る2本も同一のGを通ると明記することが採点上重要である。解法1は対称性が明快で,解法2は必要な成分だけを計算できる。図は結論の見通しを与えるが,証明自体はAG=(3/4)AAという比例式で完結させたい。10分から12分が目安である。

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出典: 名古屋大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。