方針
3本の一次方程式は独立ではないので、係数の一次関係を見つけて右辺にも同じ関係が成り立つ条件を求める。その条件のもとで と置けば、解全体は方向ベクトル をもつ直線として表せる。(2)では、この直線が単位球面とただ1点で交わるという条件を、直線が球面に接する条件として読む。接点では中心から接点への半径ベクトルが直線の方向ベクトルに垂直なので、 が得られ、これを球面の式に代入する。
解答
(1)
3本の一次方程式の係数を比べると、 が成り立つ。したがって、左辺にこの関係がある以上、解をもつためには右辺にも同じ関係が必要である。すなわち でなければならない。よって条件は である。
この条件が成り立つとする。 と置いて最初の2式 を解くと、 を得る。条件 のもとでは、これらは第3式も満たす。したがって解全体は である。
(2)
(1) より、方程式(i)の解全体は と表される直線である。この直線が球面 とただ一つの共通解をもつなら、直線は球面に接している。球面の中心は原点であるから、接点 では、半径ベクトル が直線の方向ベクトル に垂直である。
したがって である。これより であるから、球面の式に代入して を得る。整理すると である。よって共通解はこの方程式を満たす。
別解
解法2(判別式による接点条件)
方針
(1) で解全体を直線として表示する。(2)ではその表示を球面の式へ代入し、の二次方程式が重解をもつ条件を使う。重解の位置から共有点でが導かれる。
解答
(1)
3式の左辺にはという関係がある。右辺にも同じ関係が必要十分なのでこの条件のもとで解全体はである。
(2)
とおく。球面条件へ代入するとすなわち共通解がただ1つなら、この二次方程式は重解をもつ。その重解はしたがって共有点ではを球面の式へ代入してすなわちを得る。
総評
難度6、計算量5。目安時間は18〜24分。連立一次方程式をただ解くだけでなく、係数の従属関係から解をもつ条件を読み取る問題である。条件 を出した後は、解全体が1本の直線になることを明確に書くと(2)につながる。(2)は球面と直線が1点だけを共有する、つまり接するという図形的な読み替えが中心である。接点で半径と接線方向が垂直になるため が出る。ここを単に判別式で処理することもできるが、図形的に説明する方が短く、意味も明確である。