方針
解と係数の関係を使い,6つの整数や2つの数列を「次の組が現在の2次方程式の2根である」という関係に直す。(1)ではとで分け,ならからがに限られることを利用して絞る。(2)(i)ではから,の範囲ではが増加しないこと,またならであることを使って,0の現れ方と正整数列の単調性を分ける。(2)(ii)ではが一定になった後を分類し,から固定解か,の交代解に限られることを示す。
解答
(1)
解と係数の関係より,条件(*)はと書ける。
まずの場合を考える。よりであり,よりである。またより,よりである。一方,よりでもある。したがってとなり,である。よって を得る。
次にの場合を考える。とから である。さらになので となる。だから両辺をで割って を得る。はいずれも整数であるから, である。
ここでよりである。またから であり,より である。これをへ代入すると となるので,でなければならない。したがって,,である。
さらにであり,に代入すると であるから,である。よって となる。
以上より,条件(*)を満たす整数の組は である。
(2)
(i)
条件(**)より,すべての正の整数について解と係数の関係から が成り立つ。
まず,なら,第二式より である。したがって,ある時点でが0なら,それ以前のもすべて0である。つまり,となる添字は,先頭から続く部分に限られるか,またはすべての添字である。
もしがすべてので成り立つなら,最初から であり,主張は成り立つ。
そうでない場合,ある番号以後はである。その範囲では より,はの整数の約数である。したがって が成り立つ。以後のは正の整数からなる単調非増加列であるから,いつか一定になる。よって,ある正の整数が存在して となる。
(2) (ii)
(i)より,ある以後では一定である。その一定値をとする。
まずの場合を考える。このとき十分大きいでである。上で示したようにならが従うので,後ろから戻って である。すると第一式は となる。よって,任意の整数を用いて と表される。実際,このとき2次方程式 の2つの解はとであり,と一致する。
次にの場合を考える。十分大きいでは であるから,第二式より となる。なので である。したがって十分大きいでは,ももである。
このとき第一式から である。だから,とは同符号でなければならない。もしなら となり,状態はで続く。
一方,ならである。しかし次の段階でも同じ議論によりとは同符号でなければならないので,となる。このとき となり,に矛盾する。したがって負の符号の場合は起こらない。
よって十分大きいで である。さらに,もしなら より,直前もである。これを後ろから繰り返すと,すべてので となる。実際,の2つの解は1となので,条件を満たす。
以上より,条件(**)を満たす数列は または である。
別解
解法2
方針
(1) では3つの積の式をまとめて掛け,零の場合と非零の場合を対称的に処理する。非零ならとなるので,符号4通りだけを調べればよい。(2)ではによる絶対値の安定化後,を得る。負の候補は次の2次方程式の判別式が負になることで直ちに除外する。
解答
(1)
解と係数の関係からまずのいずれかが0なら,積の3式を順に用いて3つとも0になる。すると和の3式からであり,となるので,全て0である。
次にとする。積の3式を掛けるとだからである。整数はで,積が1となる符号はの4通りである。和の式から後ろ3通りではいずれか1つが0となりに反する。したがってだけが残り,となる。よって(2)
(i)
すべてのについてならであるから,0となる添字は先頭から連続する。全て0なら主張は明らかである。そうでなければ,ある添字以後はであり,その範囲ではの約数である。よって正整数列は単調非増加となり,有限回で一定になる。これで(i)が示された。
(2) (ii)
安定後のをとする。なら,安定後のは0であり,を後ろ向きに使って全てのが0となる。このときなのでなら,十分大きいでよりである。したがって安定した範囲ではであり,だから2つは同符号で,である。正の符号なら状態はとなる。負の符号ならとなるが,次の方程式はで判別式がとなり,整数解をもたない。よって負の符号は不可能である。
したがって十分先ではである。もしなら,上の和と積から直前もと一意に決まるので,全てので同じである。
以上より求める数列はまたはである。
総評
難度8,計算量6。目安時間は30分。解と係数の関係を立てるだけでは終わらず,整数条件から割り切りと単調性を引き出す必要がある。(1)ではのときにまで落とせるかが勝負で,その後もを式で絞ると答案が締まる。(2)ではにより0の出現が先頭側へしか戻らないこと,非零になった後はが正の整数の単調非増加列になることを分けて書く。最終分類では,一定からを導き,負符号の tail が継続できないことまで確認するのが失点防止になる。