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名古屋大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

負でない整数Nが与えられたとき,a1=Nan+1=[an2] (n=1,2,3,)として数列{an}を定める。
ただし[a]は,実数aの整数部分(ka<k+1となる整数k)を表す。

(1) a3=1となるようなNをすべて求めよ。

(2) 0N<210をみたす整数Nのうちで,
Nから定まる数列{an}のある項が2となるようなものはいくつあるか。

(3) 0から21001までの2100個の整数から等しい確率でNを選び,
数列{an}を定める。次の条件(*)をみたす最小の正の整数mを求めよ。

(*) 数列{an}のある項がmとなる確率が1100以下となる。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

整数数列確率 範囲評価、場合分け、数え上げ

方針

まず帰納法で an=[N/2n1] を示す。ある項が m になる条件は、ある j=n1 について m2jN<(m+1)2j となることである。(1)(2) はこの区間を直接数える。(3) は m2qm<2q+1 を満たすとき、該当する N2100q1 個であることを使う。確率が 1/100 以下になる最小の q を決め、最小の m を選ぶ。

解答

(1)

まず、すべての正の整数 n について an=[N2n1] であることを確認する。n=1 では a1=N なので成り立つ。an=[N/2n1] とするとan+1=[an2]=[12[N2n1]]=[N2n]である。よって帰納的に成り立つ。

したがって a3=1[N4]=1 と同値である。これは 1N4<2 すなわち 4N<8 を意味する。N は整数なので N=4,5,6,7 である。

(2)

ある項が2になるとは、ある整数 j0 について [N2j]=2 となることである。これは 2N2j<3 すなわち 2j+1N<32j と同値である。 0N<210 なので、可能な jj=0,1,2,,8 である。各 j について、整数 N の個数は 32j2j+1=2j 個である。また、これらの区間は互いに重ならない。したがって求める個数は j=082j=291=511 である。

(3)

正の整数 m を固定する。ある項が m になる条件は、ある整数 j0 について [N2j]=m となることである。これは m2jN<(m+1)2j である。

ここで 2qm<2q+1 となる整数 q0 をとる。0N<2100 の範囲で上の条件を満たす N は、j=0,1,,99q についてそれぞれ 2j 個ずつある。実際、j=99q までなら (m+1)2j2q+1299q=2100 であり、j=100q では m2j2q2100q=2100 となって範囲外である。

したがって、ある項が m となる N の個数は j=099q2j=2100q1 である。よってその確率は 2100q12100 である。

これが 1/100 以下となる最小の m を求める。q=6 のとき29412100>2942872100=1278192>1100である。一方、q=7 のとき29312100<1128<1100である。したがって必要な最小の q は7である。 q=7 を満たす最小の正の整数 mm=27=128 である。よって求める最小の正の整数は 128 である。

別解

解法2(二進法)

方針

[an/2] は二進法表示の末尾1桁を消す操作である。この見方で (1) は先頭が1の3桁、(2) は先頭が10の高々10桁、(3) は m の二進法表示を接頭部にもつ整数を数える。

解答

an+1=[an/2] は、非負整数の二進法表示から末尾の1桁を消す操作である。

(1) a3=1 であるためには、N の二進法表示から末尾2桁を消した結果が 1 になればよい。したがってN=(100)2,(101)2,(110)2,(111)2,すなわちN=4,5,6,7である。

(2) ある項が2、すなわち (10)2 になるためには、N の二進法表示が 10 で始まればよい。全体の桁数が j+2 桁なら、その後ろの j 桁は自由なので 2j 個ある。N<210 より 0j8 だから、個数はj=082j=291=511である。

(3) 2qm<2q+1 とすると、m の二進法表示は q+1 桁である。数列のある項が m になる N は、m の二進法表示の後ろに j 桁を自由につけたものである。N<2100 より 0j99q なので、その個数はj=099q2j=2100q1.したがって確率は2100q12100.q=6 では29412100>1278192>1100,q=7 では29312100<1128<1100.よって必要な最小の桁区分は q=7 であり、その範囲の最小の正整数はm=27=128である。

総評

難度6、計算量6。目安時間は24分。床関数の反復を、N を2で割って整数部分を取る操作、すなわち2進法で末尾を消す操作として捉えるのが核心である。(1)(2) は区間を直接数えればよいが、(3) は m の2進法の桁数だけで個数が決まることに気づくと整理しやすい。確率の比較では近似で済ませず、q=6 ではまだ大きく、q=7 で初めて 1/100 以下になることを不等式で示す必要がある。 本文内の二進法による見方を全小問を含む独立答案へ分離し、確率比較を簡潔な厳密不等式へ整理した。

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出典: 名古屋大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。