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名古屋大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

双曲線x2y2=1x>0の部分をC1x<0の部分をC2とする。以下の問に答えよ。

(1) 直線axby=1C1C2の両方と1点ずつで交わるためのa,bの条件を求めよ。

(2) a,bは(1)で求めた条件をみたすものとする。
A(a,b)をとり,直線axby=1C1C2の交点をそれぞれPQとする。
このときAPQの面積Sa,bを用いて表せ。

(3) 面積Sの最小値を求めよ。また,その最小値をとるためのa,bの条件を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

図形と方程式微分 座標設定判別式面積計算微分による最大最小

方針

直線を双曲線へ代入し、2交点の x 座標が異符号になる条件を解の積から求める。三角形の底辺 PQ と、点 A から直線までの距離を別々に計算し、u=b2a2 の1変数へまとめる。

解答

(1)

b=0 なら直線は縦線 ax=1 であり、双曲線の左右の枝と1点ずつ交わることはない。以下 b0 とする。y=ax1bx2y2=1 に代入すると(b2a2)x2+2ax(1+b2)=0.左右の枝と1点ずつ交わることは、この2次方程式が異符号の2実根をもつことと同値である。解の積は1+b2b2a2なので、これが負になる条件はb2a2>0である。この条件のもとでは実際に異符号の2根をもつ。

(2) u=b2a2>0とおく。交点の x 座標の差は、上の2次方程式の判別式からxPxQ=2b1+uuである。直線上では y=(ax1)/b だからPQ=xPxQ1+a2b2=2a2+b21+uu.A(a,b) から直線 axby=1 までの距離はa2b21a2+b2=1+ua2+b2.したがってS=122a2+b21+uu1+ua2+b2=(1+u)3/2u.ゆえにS=(1+b2a2)3/2b2a2.(3)S(u)=1+u(u2)2u2.よって S0<u<2 で減少し、u>2 で増加する。したがってb2a2=2のとき最小値332をとる。

別解

解法2(行列式と相加相乗平均で求める方法)

方針

交点を結ぶベクトルが直線の方向ベクトル (b,a) に平行であることを使い、三角形の面積を行列式で直接計算する。最小化は微分せず、3項の相加相乗平均で行う。

解答

(1)

直線を双曲線に代入して得る方程式は(b2a2)x2+2ax(1+b2)=0.2交点が左右の枝に分かれるための必要十分条件は、2つの x 座標の積が負であることである。よって1+b2b2a2<0からb2a2>0を得る。

(2)

u=b2a2 とおく。交点をP=(xP,axP1b),Q=(xQ,axQ1b)とすればPQ=(xQxP)(1,ab).したがって、三角形 APQ の面積は行列式を用いてS=12xQxPbaxP1bab(axP)=12xQxP1+ub.一方、2次方程式の解の差からxQxP=2b1+uu.ゆえにS=(1+u)3/2u=(1+b2a2)3/2b2a2.(3)

u>0 に対して1+u=1+u2+u2と3項に分ける。相加相乗平均より(1+u3)31u2u2=u24.したがってS2=(1+u)3u2274,すなわちS332.等号は 1=u/2、つまり u=2 のときに成立する。よって最小条件はb2a2=2である。

総評

難度6、計算量6。目安時間は22分。(1)では「左右の枝に1点ずつ」を x 座標が異符号であることへ翻訳する。(2)は式が長く見えるが、u=b2a2 と置くと底辺と高さの余分な a2+b2 が消える。面積が u だけで決まることが最大の構造である。(3)は微分でも相加相乗平均でもよく、等号条件 u=2 を必ず元の a,b の条件へ戻す。

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出典: 名古屋大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。