問題
以下の問に答えよ。
(1) 関数は,区間で第2次導関数をもちをみたしているとする。区間で関数を
と定義するとき,区間でであることを示せ。
(2) を(1)の関数とするとき
を示せ。
(3) 関数は,区間で導関数をもちをみたしているとする。このとき,
を示せ。
出典:名古屋大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
解法1(単調性と4区間分割を使う方法)
と を示す。(2)は積分区間を4分割してすべて へ移し、被積分関数を にまとめる。(3)は と を対にする。
解法2(導関数の積分と部分積分を使う方法)
(1)は関数値の差を導関数の定積分で表し、 の増加性を直接使う。(2)は部分積分後に と を対にする。(3)は の原始関数を導入して(2)へ帰着する。
解答
解法1(単調性と4区間分割を使う方法)
(1)
定義から
また
より は増加する。 では
だから である。したがって はこの区間で減少し、
(2)
積分を4区間に分け、それぞれを へ移すと
(1)より 、またこの区間では だから
(3)
後半の積分に を用いると
では であり、 は減少するので
また だから、被積分関数は非負である。よって
解法2(導関数の積分と部分積分を使う方法)
(1)
のとき
である。また変数を だけずらすと
したがって
より は増加し、常に
積分区間の向きも正だから
(2)
部分積分により
一方、
では なので、 の増加性から中括弧内は負である。ゆえに右辺は0以下であり、
(3)
となる原始関数 を取る。 とおけば
したがって(2)を に適用して
また部分積分により
よって求める不等式が従う。