方針
(1) は余りを とおき、 が で割り切れる条件を、 での値と微分係数がともに0になる条件として処理する。(2)は で割った余りを合同式 から求める。係数比較により 、 となるため、最後は3次関数 の実数解の個数を増減で数える。
解答
(1) を で割った余りを とおく。このとき は で割り切れる。したがって を代入した値が0であり、さらに微分した式も で0になる。
まず値から すなわち である。次に微分すると であるから、 で となる。よって であり、これを に代入して だから である。
したがって求める余りは である。
(2) で割ることを考える。 を法として である。したがってである。
この余りが であるから、係数を比較して を得る。よって であり、 である。
逆に、実数 が を満たせば、 とおくことで、条件を満たす2次式 がただ1つ定まる。したがって、求める個数は方程式 の実数解の個数に等しい。 とおくと である。よって はする。また である。
したがって水平線 との交点の個数を考えると、条件を満たす の個数はである。
別解
解法2
方針
(1) は とおいて二項展開し、 以上の項を除くことで余りを直接読む。(2)は筆算に相当する恒等式で余りを求める。得られる については微分を使わず、差の因数分解から3区間での単調性を示して水平線との交点数を数える。
解答
(1) とおくと である。二項展開により で割った余りには 以上の項は残らない。したがって余りはである。
(2) 多項式の筆算を恒等式で書くとである。したがって余りが であるための必要十分条件はよってとなる。各 に対して は一意に決まるから、2次式の個数はの実数解の個数に等しい。
ここでは微分を使わずに の動きを調べる。 に対してである。 または なら
なので である。一方、
では なので である
(端点を含む等号の場合も区間全体の単調性を損なわない)。
したがって は で増加、 で減少、 で増加する。またよって水平線 との交点数はであり、これが求める2次式 の個数である。
総評
余りの計算を3次関数の実数解の個数へつなぐ問題。目安時間は10〜14分。名古屋大学の公式出題意図では、条件を的確に導く力と2次式の個数を決定する論証力が評価対象とされる。 が決まれば が一意に決まること、 では重解を重複して数えず異なる が2個であることを書く。微分による増減と差の因数分解による単調性が一致するので相互検算できる。