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名古屋大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

nを自然数とするとき,3つの数a=1+1n51,b=111n5,c=15nの大きさを比較せよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安8

数と式関数 不等式評価、範囲評価

方針

5乗根の比較は、値を直接近似するよりも、関数 f(t)=(1+t)1/5 の凹性を使って一次近似との大小を押さえるのが最短である。f(t)<0 よりグラフは上に凸でない、すなわち接線より下にあるから、t>0 では (1+t)1/5<1+t5 が成り立つ。一方、(1t)1/5 についても接線評価を用いると (1t)1/5<1t5 となり、そこから 1(1t)1/5t5 より大きいと分かる。ここで t=1n と置けば、a,c,b の順序が決まる。

解答

n は正の整数であるから、u=1n とおくと 0<u1 である。

まず f(t)=(1+t)1/5(t>1) とおくと、f(t)=425(1+t)9/5<0 である。したがって f は上に凸であり、点 t=0 における接線 y=1+t5 より下にある。よって u>0 に対して (1+u)1/5<1+u5 である。これより a=(1+u)1/51<u5=15n=c を得る。

次に u[1,0) を代入しても、同じ接線評価から (1u)1/5<1u5 が成り立つ。したがって b=1(1u)1/5>u5=c である。

以上より a<c<b である。

別解

解法2

方針

平均値の定理を左右の増分に適用する。導関数 g(x)=15x4/5 は正で単調減少するため、区間 [1,1+1/n] の平均変化率は 1/5 より小さく、区間 [11/n,1] の平均変化率は 1/5 より大きい。

解答

n=1 のときは b=1>1/5=c を直接確認できる。以下 n2 とし、u=1n とおく。g(x)=x1/5 に平均値の定理を用いると、ある
1<ξ<1+u1u<η<1 が存在してa=g(1+u)g(1)=u5ξ4/5,b=g(1)g(1u)=u5η4/5となる。ここで ξ>1, 0<η<1 である。したがってa<u5=c<b.ゆえに大小関係はa<c<bである。

総評

難度は10段階中4、計算量は3。目安時間は8分。採点の核は、5乗根を小数近似せず、凹関数の接線または平均値の定理で厳密不等式を作ることにある。特に n=1 では 11/n=0 になるため、平均値の定理を使う別解では端点を直接確認する。最終順序は不等号を一列にまとめる。

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出典: 名古屋大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。