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名古屋大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

次の問に答えよ。

(1) (9+217+9217)2を計算し,
2重根号を用いない形で表せ。

(2) α=13+9+217+9217とするとき,
整数係数の4次多項式f(x)f(α)=0となるもののうち,x4の係数が1であるものを求めよ。

(3) 8つの実数±13±9+217±9217(ただし,複合±はすべての可能性にわたる)の中で,
(2)で求めたf(x)に対して方程式f(x)=0の解となるものをすべて求よ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安17

数と式方程式・不等式 式変形、展開・因数分解、必要十分条件

方針

まず U=9+217V=9217 とおき、UV=13U2+V2=18 を押さえる。(1)は (U+V)2 を計算するだけでよい。(2)では A=13B=U+V として B2=18+2A を使い、α=A+B から A を消去して4次方程式を作る。(3)は平方で作った方程式なので、8つの符号候補のうち本当に元の符号条件を満たすものを判定する。

解答

(1) U=9+217,V=9217 とおく。このとき U2+V2=(9+217)+(9217)=18 であり、また U2V2=(9+217)(9217)=8168=13 である。U,V は正なので UV=13 である。したがって(U+V)2=U2+V2+2UV=18+213である。よって 18+213 である。

(2) A=13,B=U+V とおく。(1)より B2=18+2A であり、また α=A+B である。したがって B=αA であるから (αA)2=18+2A が成り立つ。展開して A2=13 を用いると α22Aα+13=18+2A であり、整理して α25=2A(α+1) を得る。両辺を2乗し、A2=13 を用いると (α25)2=52(α+1)2 である。よって α(x25)252(x+1)2=0 を満たす。左辺を展開すると x410x2+2552x2104x52=x462x2104x27 である。したがって求める多項式として f(x)=x462x2104x27 が取れる。

(3)

8つの数を x=εA+δU+ηV と書く。ただし ε,δ,η{1,1} である。C=δU+ηV とおくと C2=U2+V2+2δηUV=18+2δηA である。したがってx25=(εA+C)25=A2+C2+2εAC5=26+2δηA+2εAC=2A(A+δη+εC)である。

一方、f(x)=0(x25)2=52(x+1)2 と同値である。上の形を見ると、δη=ε のときA+δη+εC=A+ε+εC=ε(εA+C+1)=ε(x+1)であるから x25=2Aε(x+1) となり、確かに f(x)=0 を満たす。

逆に δη=ε の4つは解でないことを確認する。ε=1 のときは C=±(UV) であり、x25=2A(A1+C),x+1=A+C+1 である。x25=2A(x+1) とすると A1+C=A+C+1 となり不可能である。また x25=2A(x+1) とすると C=A が必要である。しかし 0<UV<A であるから、C=±(UV)A にならない。

ε=1 のときは C=±(U+V) であり、x25=2A(A+1C),x+1=A+C+1 である。x25=2A(x+1) とすると A+1C=AC1 となり不可能である。また x25=2A(x+1) とすると C=A が必要であるが、C=U+VA より大きく、C=(U+V) は負である。したがってこの場合も解でない。

よって解となる条件は δη=ε である。

したがって、8つのうち解となるものは 13+9+217+9217, 139+2179217, 13+9+2179217, 139+217+9217 の4つである。

別解

解法2(4次式を2つの2次式へ分解)

方針

(1) (2)で得た関係を使い、4次式を 13 を係数にもつ2つの2次式へ因数分解する。それぞれ平方完成すると、根が 13±(U+V)13±(UV) と直接読めるため、8候補を個別代入せずに4根を確定できる。

解答

A=13, U=9+217, V=9217 とおく。U,V>0U2+V2=18,UV=Aである。

(1)

したがって(U+V)2=U2+V2+2UV=18+213である。

(2)

B=U+V とすると B2=18+2A であり、α=A+B だから(αA)2=18+2Aである。A2=13 を用いて整理するとα25=2A(α+1)となる。両辺を2乗すれば(α25)2=52(α+1)2だからf(x)=x462x2104x27と取れる。

(3)

この4次式はf(x)={x252A(x+1)}×{x25+2A(x+1)}と因数分解できる。第1因子が0であることは(xA)2=18+2A=(U+V)2と同値なので、その2根はA+U+V,AUVである。

また U>V>0 だから (UV)2=182A である。第2因子が0であることは(x+A)2=182A=(UV)2と同値なので、その2根はA+UV,AU+Vである。

さらに U>A>V>0 から、この4根は相異なる。4次方程式はすでに4つの相異なる根をもつので、8候補の残り4つは解ではない。したがって解は13+9+217+9217,139+2179217,13+9+2179217,139+217+9217の4つである。

総評

難度5、計算量5。目安時間は17分。二重根号を一つずつ外そうとせず、U+V をまとめて扱うのが基本方針である。第1解法は符号を ε,δ,η で整理して必要十分条件 δη=ε を示す。第2解法は4次式を 13 係数の2次式2本へ分解し、平方完成から4根を直接得る。平方で作った方程式なので候補混入の確認は必須だが、後者では相異なる4根を得た時点で残りを一括排除できる。

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出典: 名古屋大学 2015年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。