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名古屋大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

次の問に答えよ。

(1) α=13+9+217+9217とするとき,
整数係数の4次多項式f(x)f(α)=0となるもののうち,x4の係数が1であるものを求めよ。

(2) 8つの実数±13±9+217±9217(ただし,複合±はすべての可能性にわたる)の中で,
(1)で求めたf(x)に対して方程式f(x)=0の解となるものをすべて求め,
それ以外のものが解でないことを示せ。

(3) (2)で求めたf(x)=0の解の大小関係を調べ,それらを大きい順に並べよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安19

数と式方程式・不等式 式変形、展開・因数分解、必要十分条件、範囲評価

方針

U=9+217V=9217A=13 とおくと、UV=AU2+V2=18 である。(1)は B=U+V として B2=18+2A を用い、α=A+B から A を消去して4次多項式を作る。(2)は8つの候補を εA+δU+ηV と書き、平方で得た方程式の符号条件を満たすかどうかを判定する。(3)は U>A>V>0 を確認し、4解の差を比較する。

解答

(1) A=13,U=9+217,V=9217 とおく。すると U2+V2=18,U2V2=8168=13 であり、U,V>0 より UV=A である。さらに B=U+V とおくと B2=U2+V2+2UV=18+2A である。

いま α=A+B だから B=αA であり (αA)2=18+2A が成り立つ。展開して A2=13 を用いると α22Aα+13=18+2A すなわち α25=2A(α+1) である。両辺を2乗して (α25)2=4A2(α+1)2=52(α+1)2 を得る。したがって (α25)252(α+1)2=0 である。左辺を x の式として展開すると (x25)252(x+1)2=x462x2104x27 なので f(x)=x462x2104x27 である。

(2)

8つの数を x=εA+δU+ηV と書く。ただし ε,δ,η{1,1} である。C=δU+ηV とおくと C2=U2+V2+2δηUV=18+2δηA である。よってx25=(εA+C)25=A2+C2+2εAC5=26+2δηA+2εAC=2A(A+δη+εC)である。

f(x)=0(x25)2=52(x+1)2 であり、これは x25=±2A(x+1) を意味する。上で得た式から、δη=ε のときA+δη+εC=A+ε+εC=ε(εA+C+1)=ε(x+1)となるので x25=2Aε(x+1) が成り立つ。したがってこの4つはすべて解である。

一方、δη=ε の場合は解でないことを確認する。ε=1 なら C=±(UV) であり、x25=2A(A1+C),x+1=A+C+1 である。x25=2A(x+1)A1+C=A+C+1 を要求するので不可能である。x25=2A(x+1)C=A を要求するが、0<UV<A より C=±(UV) ではこれは起こらない。

また ε=1 なら C=±(U+V) であり、x25=2A(A+1C),x+1=A+C+1 である。x25=2A(x+1)A+1C=AC1 を要求するので不可能である。x25=2A(x+1)C=A を要求するが、U+V>A であり (U+V)<0 なので不可能である。よって残り4つは解でない。

したがって解となる4つは 13+9+217+9217, 139+2179217, 13+9+2179217, 139+217+9217 である。

(3)

まず U2=9+217>13=A2 であるから U>A である。また V2=9217<13=A2 であり、V>0 だから A>V である。よって U>A>V>0 である。

(2) で得た4解を x1=A+U+V,x2=A+UV,x3=AUV,x4=AU+V とおく。明らかに x1 が最大である。さらに x2x3=(A+UV)(AUV)=2(UA)>0 であり、x3x4=(AUV)(AU+V)=2(AV)>0 である。したがって大きい順に 13+9+217+9217, 13+9+2179217, 139+2179217, 139+217+9217 である。

別解

解法2(因数分解から4根を直接決定)

方針

4次式を 13 を係数にもつ2つの2次式へ因数分解し、それぞれ平方完成する。これにより8候補を個別に調べず4根を直接確定し、最後は U>A>V>0 と根どうしの差から順序を決める。

解答

A=13, U=9+217, V=9217 とおく。するとU2+V2=18,UV=A,(U+V)2=18+2Aである。

(1)

α=A+U+V だから(αA)2=18+2Aである。A2=13 を用いて整理するとα25=2A(α+1)となり、2乗して(α25)2=52(α+1)2を得る。よってf(x)=x462x2104x27である。

(2)

ff(x)={x252A(x+1)}×{x25+2A(x+1)}と因数分解できる。第1因子についてx252A(x+1)=0    (xA)2=(U+V)2だからx=A+U+V,x=AUVである。

また U>V>0 なので (UV)2=182A である。第2因子についてx25+2A(x+1)=0    (x+A)2=(UV)2だからx=A+UV,x=AU+Vである。後で示す U>A>V>0 から4根は相異なるので、4次方程式にこれ以外の根はない。よって8候補のうち解となるものは上の4つだけである。

(3)

U2>A2>V2 だからU>A>V>0である。4根をx1=A+U+V,x2=A+UV,x3=AUV,x4=AU+Vとおく。明らかに x1 が最大でありx2x3=2(UA)>0,x3x4=2(AV)>0である。したがって大きい順は13+9+217+9217,13+9+2179217,139+2179217,139+217+9217である。

総評

難度6、計算量5。目安時間は19分。文系第3問と同じ多項式作成に加え、候補の排除と大小比較まで要求される。第1解法は符号条件を直接調べ、第2解法は4次式を2つの2次式へ分解して4根を直接得る。平方して作った4次方程式なので候補混入の確認は必要だが、相異なる4根を確定すれば残り4候補を一括排除できる。大小比較は近似値を使わず、U>A>V>0 と差の符号で処理すると安定する。

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出典: 名古屋大学 2015年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。