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名古屋大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

任意の実数xyに対して,k=x2+2y2とする.つぎの各問に答えよ.

(1) xyが関係x+2y=1を満たすとする.ただし,x0またはx1である.
このとき,kの最小値と,それを与えるxyの値を求めよ.

(2) xyが3つの不等式x+2y1,4xy1,2x4y1を満たすとき,kの最小値と,それを与えるxyの値を求めよ.

(3) l=xyとする.x>0y>0であるとき,klの最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

数と式図形と方程式 微分による最大最小、範囲評価、相加相乗平均

方針

(1) は直線 x+2y=1 上で二次式 x2+2y2 を最小にする問題である。ただし条件 xy0 により、直線上の許される範囲が x0 または x1 に分かれる。y=(1x)/2 として一変数化し、それぞれの範囲で最小値を比べる。(2) は3本の直線で囲まれる三角形上の最小化なので、内部に臨界点がないことを確認し、各辺上の一変数二次関数を調べる。(3) は k/l=x/y+2y/x と変形して、正の量に対する相加相乗平均を用いる。

解答

(1) 条件 x+2y=1 から y=1x2 である。したがって k=x2+2y2=x2+2(1x2)2=32x2x+12 となる。

問題の条件は x0 または x1 である。直線 x+2y=1 上では、x0 のとき y12>0x1 のとき y0 であり、許される範囲は x0またはx1 である。

二次関数 32x2x+12 の軸は x=13 で、これは許される範囲に入らない。よって x0 では端 x=0 で最小となり、k=12 である。一方、x1 では端 x=1 で最小となり、k=1 である。したがって (x,y)=(0,12) のとき最小値 12 をとる。

(2) 不等式を y について書くと y1x2,y4x+1,yx2+14 である。この3直線で囲まれる三角形の頂点は(314,17),(14,38),(19,59)である。 k=x2+2y2 は平面全体では原点でのみ最小となるが、原点はこの三角形領域に含まれない。したがって最小値は境界上で調べればよい。

境界 y=x2+14 上では k=x2+2(x2+14)2=32x2+12x+18 である。これは x=16 で最小となり、そのときy=16,qquadk=(16)2+2(16)2=112である。この点は該当する辺の上にある。

残りの2辺では、最小点を調べても 112 より小さくならない。実際、y=1x2 上では k=32x2x+12 であり、この辺の範囲での最小値は端 x=141132 である。また y=4x+1 上では k=33x2+16x+2 であり、この辺の範囲での最小値は端 x=31417196 である。いずれも 112 以上である。

よって (x,y)=(16,16) のとき、求める最小値は 112 である。

(3) xy>0 より、xy は同符号であり、xy>0,2yx>0 である。したがって kl=x2+2y2xy=xy+2yx と変形できる。

相加相乗平均よりxy+2yx2xy2yx=22である。等号は xy=2yx すなわち x2=2y2 のとき成立する。これは xy>0 のもとで実現できるので、最小値は 22 である。

別解

解法2

方針

二次式を平方完成して、制約直線・三角形の各辺における最短点を調べる。(3) は比 t=x/y>0 を導入すると一変数の最小化になる。

解答

(1)
y=(1x)/2 よりk=32(x13)2+13.許される範囲 x0 または x1 では x=0 のときが最小で(x,y)=(0,12),kmin=12.(2)
3辺のうち y=x/2+1/4 上ではk=32(x+16)2+112.x=1/6 は実際に辺上にある。ほかの2辺を同様に平方完成すると、この値より小さくならない。よって(x,y)=(16,16),kmin=112.(3)
t=x/y>0 とおくとkl=t+2t.t+2t22=(t2)2t0.したがって最小値は 22 であり、x/y=2 のときに成立する。

総評

難度は6、計算量は6。目安時間は18分。(1)では制約で許される二つの半直線を比較する。(2)は三角形領域の各辺を調べ、y=x/2+1/4 上の点 (1/6,1/6) が最短点になる。ほかの頂点計算、とくに (3/14,1/7) での値は 17/196 であり算術ミスに注意する。(3)は等号条件まで書く。

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出典: 名古屋大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。