問題
実数係数の4次方程式は相異なる複素数,,,を解に持ち,それらは全て複素数平面において,点1を中心とする半径1の円周上にあるとする。ただし,,はそれぞれ,と共役な複素数を表す。
(1) を示せ。
(2) ,とおく。,,,をそれぞれとで表せ。
(3) 座標平面において,点のとりうる範囲を図示せよ。
方針
解法1(標準解法)
円周条件 を展開すると,各共役対について「和=積」が得られる。すると4次式は と分解でき,係数比較で が出る。(3) は がともに にあり,かつ であることから,, の範囲を求める。相加相乗平均と が境界の式を与える。
別解(逆に2次方程式の根の範囲を課す)
は の2根であると逆に見る。『相異なる2根がともに にある』ための判別式・和・積・ での符号条件を の不等式に直し,必要十分性を確認する。
解答
解法1(標準解法)
(1)
は点1を中心とする半径1の円周上にあるので である。両辺を2乗すると である。展開して となるから である。
(2)
, とおく。(1)より である。したがって,4次方程式の左辺は
と表される。展開すると
である。これを と比較して を得る。
(3)
が円 上にあり, であるから, は実数ではない。円周上の点を と書くと, であり, だから である。同様に である。また なら2つの2次式 , が一致し,4つの解が相異なることに反する。したがって である。 より,まず である。また相加相乗平均より であるが, なので等号は成り立たず である。
さらに , より である。これを で表すと すなわち である。
以上より,点 のとりうる範囲は である。したがって座標平面では,放物線 の下側,かつ と の上側にある開領域を図示すればよい。境界はすべて含まない。
別解(逆に2次方程式の根の範囲を課す)
(1)
を2乗すると
したがって
(2)
, とすれば
であり, の組も同様である。よって展開・係数比較から
(3)
円周上の非実数点について , であり,4根が相異なるので である。ここで は
の2根である。
相異なる実根である条件は
両方が正である条件は である。また
これと を合わせれば, が両方4より大きい可能性は除かれ,両方とも4より小さい。逆にこれらの不等式を満たせば,2根は相異なり となる。
したがって必要十分条件は
すなわち
であり,境界はいずれも含まない。図示すると標準解法の図の開領域になる。