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名古屋大学 2023年度 前期日程 一般選抜理系数学 第3問

(1) 方程式ex=2x3x1の負の実数解の個数を求めよ。

(2) y=x(x23)y=exのグラフのx<0における共有点の個数を求めよ。

(3) aを正の実数とし,関数f(x)=x(x2a)を考える。
y=f(x)y=exのグラフのx<0における共有点は1個のみであるとする。
このようなaがただ1つ存在することを示せ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

微分指数・対数関数 置換微分による最大最小、一意性証明、グラフの概形

方針

(1)x<0t=x>0 とおき,左辺減少・右辺増加の1交点に直す。(2)(3) は共有点条件 ex=x(x2a)a=A(x)=x2ex/x に変形する。A(x)=0 が(1)の方程式に一致することを使い,A(x)x<0 でただ1つの最小値をもつことを示す。a=3 の水平線との交点数,および最小値を与えるただ1つの a を読み取る。

解答

(1)
負の実数解を調べるので,x=tt>0 とおく。方程式は et=2(t)3t1=2t3t+1 となる。

左辺 ett>0 で単調減少である。一方,右辺 B(t)=2t3t+1B(t)=2t2(2t+3)(t+1)2>0 より単調増加である。また limt+0et=1,limt+02t3t+1=0 であり,t=1 では e1<1=22 である。したがって2つのグラフは t>0 でただ1回交わる。よって元の方程式の負の実数解の個数は 1 である。

(2) x<0 において ex=x(x23) は,両辺を x で割って 3=x2exx と同値である。そこで A(x)=x2exx(x<0) とおく。

微分すると A(x)=2xex(x1)x2 である。A(x)=02x=ex(x1)x2 すなわち ex=2x3x1 と同値である。(1)より,A(x)=0 となる x<0 はただ1つである。

さらに limxA(x)=,limx0A(x)= である。また x では A(x)2x<0x0 では A(x)>0 となる。したがって A(x)x<0 でただ1つの最小値をもつ。

ここで A(1)=1+e1<3 である。A(x) は両端で に発散し,途中で3より小さい値をとるので,水平線 y=3 とは2点で交わる。よって y=x(x23)y=exx<0 における共有点の個数は 2 である。

(3) x<0 において ex=x(x2a)a=x2exx=A(x) と同値である。したがって,共有点の個数は,曲線 y=A(x) と水平線 y=a の交点数に等しい。

(2) で示したように,A(x)x<0 でただ1つの最小値をもつ。また x<0 では x2>0,exx>0 なので A(x)>0 である。したがって最小値を a0 とおくと a0>0 である。 a=a0 のとき,水平線 y=ay=A(x) に最小点で接するので,共有点は1個だけである。a>a0 では両端が であることから共有点は2個,0<a<a0 では共有点はない。よって,条件を満たす正の実数 a はただ1つ存在する。

別解

別解(正の変数への置換と狭義凸性)

方針

t=x>0 と置く。(2)(3) の共有点条件は a=F(t)=t2+et/t となる。F(t)>0 を直接示せば,F は狭義凸で両端が無限大だから最小点はただ1つであり,水平線との交点数を即座に判定できる。

解答

(1)
x=t (t>0) とおくと方程式はet=2t3t+1.左辺は狭義減少,右辺は(2t3t+1)=2t2(2t+3)(t+1)2>0より狭義増加である。t+0 では左辺が大きく,t=1 では右辺が大きいので,解はちょうど1個である。

(2)
x=t とするとex=x(x2a)a=F(t):=t2+ett,t>0.微分するとF(t)=2+et(1t+2t2+2t3)>0.したがって Ft>0 で狭義凸である。またlimt+0F(t)=,limtF(t)=.よって F はただ1つの点で最小値 a0 をとる。

F(1)=1+e1<3 だから,水平線 a=3 は最小値より上にあり,狭義凸なグラフと2点で交わる。したがって(2)の共有点は2個である。

(3)
さらに F(t)>0 より a0>0 である。水平線 a=a0 のときだけ接点1個,a>a0 なら2個,0<a<a0 なら0個である。よって条件を満たす正の実数 aa0 ただ1つである。

総評

目安時間は25分。(1) は後続小問の停留点の一意性につながる誘導である。A(x)=x2ex/x の増減による方法と,t=x 後の F(t)=t2+et/t の狭義凸性による方法で,(2)の2交点と(3)の正の a の一意性を確認した。両端の極限と最小値の正値性を省かない。

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出典: 名古屋大学 2023年度 一般選抜 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。