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名古屋大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

nを自然数とする。表と裏が出る確率がそれぞれ12
コインをn回投げ,以下のように得点を決める。

● 最初に数直線上の原点に石を置き,コインを投げて表なら2,裏なら3だけ
数直線上を正方向に石を移動させる。コインをk回投げた後の石の位置をakとする。

an2n+2の場合は得点を0,
an=2n+2の場合は得点をa1+a2++anとする。

たとえば,n=3のとき,投げたコインが3回とも表のときは得点は0,
投げたコインが順に裏,裏,表のときは得点は3+6+8=17である。

(1) n回のうち裏の出る回数をrとするとき,anを求めよ。

(2) n=4とする。得点が0でない確率および25である確率をそれぞれ求めよ。

(3) n=9とする。得点が100である確率および奇数である確率をそれぞれ求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安14

確率場合の数 数え上げ状態分類、式変形

方針

表なら2,裏なら3進むので,裏がr回なら最終位置は2n+rになる。得点が0でない条件an=2n+2は,裏がちょうど2回出ることと同値である。裏の出た時刻をi<jとすると,すべて表の場合の位置和に対して,i回目の裏はその時刻以後のすべての位置を1ずつ増やすのでni+1を加え,j回目の裏はnj+1を加える。この寄与の見方でn=4,9を数え上げる。

解答

(1)
n回のうち裏がr回出たとする。表はnr回である。表が出ると2だけ,裏が出ると3だけ進むので,最終位置は an=2(nr)+3r=2n+r である。したがって an=2n+r である。

(2)
n=4のとき,得点が0でないための条件は a4=24+2=10 である。(1)よりa4=8+rなので,これは r=2 と同値である。よって得点が0でない確率は 4C224=616=38 である。

次に,裏が出た回をi<jとする。4回とも表だった場合,位置は2,4,6,8であり,その和は 2+4+6+8=20 である。i回目に裏が出ると,i回目以後の位置ai,ai+1,,a4が,すべて表の場合よりそれぞれ1だけ大きくなる。したがって,i回目の裏の寄与は 5i である。同様にj回目の裏の寄与は5jである。

よって得点は 20+(5i)+(5j)=30(i+j) である。これが25となる条件は i+j=5 であり,1i<j4でこれを満たすのは (i,j)=(1,4),(2,3) の2通りである。したがって得点が25である確率は 224=18 である。

(3)
n=9のときも,得点が0でないためには a9=29+2=20 でなければならない。(1)よりa9=18+rなので,やはり裏の回数は r=2 である。

裏が出た回をi<jとする。9回とも表だった場合の位置の和は 2(1+2++9)=90 である。i回目の裏はai,ai+1,,a9をそれぞれ1だけ増やすので,寄与は10iである。同様にj回目の裏の寄与は10jである。したがって得点は 90+(10i)+(10j)=110(i+j) となる。

得点が100となる条件は 110(i+j)=100 すなわち i+j=10 である。1i<j9でこれを満たすのは (1,9),(2,8),(3,7),(4,6) の4通りである。よって得点が100である確率は 429=1128 である。

得点が奇数であるためには,まず得点が0でない必要があるので,裏は2回である。そのうえで得点 110(i+j) が奇数となるには,i+jが奇数であればよい。1,2,,9のうち奇数は5個,偶数は4個であるから,i,jの一方が奇数,他方が偶数となる選び方は 54=20 通りである。したがって得点が奇数である確率は 2029=5128 である。

総評

裏が出た時刻の寄与を位置の総和へ反映する確率・場合の数の問題。目安時間は14分。最終位置an=2n+rから,得点が0でない条件を「裏がちょうど2回」と固定するのが第一段階である。裏がi回目に出るとai以後がすべて1増えるため,総得点への寄与はni+1となる。これにより得点は2回の時刻の和i+jだけで決まる。0点は奇数ではないことにも注意する。

公式出題意図との対応:公式の出題意図は確率と場合の数を主題としている。解答では確率公式だけを提示せず,標本を「裏の出る2時刻i<j」で一対一に表し,得点条件を時刻和の数え上げへ変換した。

出典確認:公式問題PDF第1ページの第3問と照合済み。公式公開物は「出題の意図」で,解答例ではない。

独立検算:n=4の全16通りとn=9の全512通りを別計算で列挙し,非零得点6/16,25点2/16,100点4/512,奇数得点20/512を確認した。

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出典: 名古屋大学 令和6年度一般選抜(前期日程)数学(文科系) 公式問題・出題の意図(大学公式の問題PDF(1ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。