問題
次のつの等式
を満たす複素数について,以下の問いに答えよ.ただしとし,の偏角をと表す.
(1) 複素数平面において点は一直線上にあることを示せ.
(2) とをを用いて表せ.
(3) はの範囲を動くとする.このときのとりうる値について,その虚部の最大の値を求めよ.
出典:岡山大学 2019年度 前期 理系 第3問
方針
解法1
まず を実部虚部で比較して,原点から見た の方向が同一直線上にあることを示す。次に を偏角 と絶対値で表し,円 から絶対値を求める。 は同一直線上で から距離 の点として2通り表し,虚部の最大値を調べる。
解法2
商 が実数であることを直接示して、 を同じ方向の実数倍として扱う。円条件を極形式で解き、虚部の最大化には半角公式を用いる。
解答
解法1
(1)
とおく。条件 の虚部を比較すると
であるから, である。したがってベクトル と は平行であり,複素数平面において は一直線上にある。
(2)
で, の偏角が であるから,ある正の実数 を用いて
と書ける。 より
である。 だから
となる。よって
である。
(1)より と書ける。ただし は実数である。さらに だから
であり,
である。したがって
または
である。
(3)
(2)の2通りのうち,後者の虚部は
である。前者の虚部を
とおく。 において
である。よって は で最大となり,その値は
である。したがって虚部の最大値は
である。
解法2
(1)
なので
仮定 より、 はその共役と等しく実数である。したがって は実数であり、 は の実数倍である。ゆえに は一直線上にある。
(2)
極形式で
とおく。 を2乗すると
よって
また と書けば は実数で
したがって
(3)
では第2の枝の虚部は0以下なので、最大値は第1の枝で調べればよい。その虚部は
とおくと
ここで
よって最大となるのは 、すなわち 、 のときである。したがって