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大阪大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

表の出る確率がp (0<p<1)の硬貨を2回投げる.
このとき1回目に表が出たらX1=1,裏が出たらX1=0
2回目に表が出たらX2=1,裏が出たらX2=0とすることにより,
確率変数X1X2とを定義する.

abcpに無関係な定数とするとき,次の問に答えよ.

(1) 確率変数Y=aX1+bX2+cX1X2の期待値(平均値)E(Y)を求めよ.

(2) すべてのpに対してE(Y)=pを満たし,しかもYの分散V(Y)を最小にするように,
定数abcを定めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安12

確率場合の数 期待値、独立性の利用、微分による最大最小

方針

4通りの表裏で Y の値を求めて期待値を p の多項式にする。恒等式条件から係数を決め、独立なベルヌーイ変数の分散の和として a2+b2 を最小化する。

解答

(1) X1,X2 は独立で、それぞれ期待値 p、また E(X1X2)=p2 である。従ってE(Y)=(a+b)p+cp2.(2) すべての pE(Y)=p となる条件はa+b=1,c=0.このとき Y=aX1+bX2 であり、独立性からV(Y)=a2p(1p)+b2p(1p)=p(1p)(a2+b2).a+b=1 のもとでa2+b2=12+12(ab)212.等号は a=b=1/2 のときである。従ってa=12,b=12,c=0.

別解

解法2

方針

4通りの (X1,X2) ごとに Y の値と確率を表にし、期待値を直接作る。不偏条件を係数比較した後、分散を E(Y2)E(Y)2 から計算し、平方完成で最小化する。

解答

(1) (X1,X2)=(0,0),(1,0),(0,1),(1,1) に対する Y の値は順に0,a,b,a+b+cであり、確率は順に(1p)2,p(1p),p(1p),p2である。したがってE(Y)=ap(1p)+bp(1p)+(a+b+c)p2=(a+b)p+cp2.(2)
これがすべての pp に等しいための条件はa+b=1,c=0.このときE(Y2)=(a2+b2)p(1p)+(a+b)2p2=(a2+b2)p(1p)+p2.よってV(Y)=E(Y2){E(Y)}2=(a2+b2)p(1p).b=1a を代入するとa2+b2=a2+(1a)2=2(a12)2+12.したがってすべての 0<p<1 で分散を最小にするのはa=b=12,c=0のときである。

総評

期待値の不偏条件と分散最小化を扱う標準問題で目安は12分。恒等式が全ての p に対する条件であることから係数比較し、共分散が0なのは独立性によると明記する。

冊子PDFで見る阪大の確率の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1993年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。