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大阪大学 1996年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

nを正の整数とする.
1から6までの目が等しい確率で出るサイコロ2つを同時に投げるという試行をn回くり返す.
i番目の試行(1in)で出た2つの目の和をXiとする.
また,X1,X2,,Xnのうち最大値をM(n),最小値をm(n)とする.

(1) M(2)>m(2)となる確率を求めよ.

(2) M(n)=5となる確率を求めよ.

(3) m(n)の期待値をanとかくとき,limnanを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

確率数列 余事象、独立性の利用、期待値、はさみうち

方針

和の出方を1,2,3,4,5,6,5,4,3,2,1通りとして数える。(1)(2)は余事象、(3)は最小値が2以外である確率を上から抑える。

解答

2個の目の和2,3,,12の出方は順に1,2,3,4,5,6,5,4,3,2,1通りである。
(1)
M(2)=m(2)は2回の和が等しい場合である。その確率は2(12+22+32+42+52)+62362=73648.従ってP(M(2)>m(2))=173648=575648.(2)
すべての和が5以下である確率から、すべて4以下である確率を引けばよい。1回で5以下は10通り、4以下は6通りだからP(M(n)=5)=(518)n(16)n.(3)
常に2m(n)12である。またm(n)3となるのは、どの回にも和2が出ない場合なのでP(m(n)3)=(3536)n.従って0an210(3536)n.右辺は0へ収束するから、はさみうちによりlimnan=2.

別解

解法2

方針

2個のサイコロの和の累積分布を使う。(1)(2)は独立試行の積で数える。
(3)は正の整数値確率変数の公式
E[Y]=r1P(Yr) を有限和として証明的に用い、
すべての余分な項が0へ行くことを示す。

解答

1回の和 X の出方はX23456789101112通り数12345654321である。

(1)

M(2)=m(2) は2回の和が等しい事象であるからP(M(2)=m(2))=2(12+22+32+42+52)+62362=73648.よってP(M(2)>m(2))=575648.(2)

1回で和が5以下となる出方は10通り、4以下は6通りなのでP(M(n)=5)=(518)n(16)n.(3)

m(n) は2から12までの整数値を取るのでE[m(n)]=2+r=312P(m(n)r).ここで Nr を1回の和が r 以上となる出方の数とすると、独立性からP(m(n)r)=(Nr36)n.r3 では 0Nr/36<1 だから各項は0へ収束する。
有限和なのでlimnan=2.

総評

難度6、計算量5。和の分布を最初に固定すると3小問が統一的に処理できる。(3)では確率1での収束だけに頼らず、期待値との差を明示的な指数上界で抑えて結論した。(1)の同値事象と(2)の差集合も、最大・最小の定義から確認している。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 大阪大学 1996年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。