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大阪大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学文系)文系数学 第3問

次のような,いびつなさいころを考える.
1,2,3の目が出る確率はそれぞれ16
4の目が出る確率はa,5,6の目が出る確率は14a2である.
ただし,0a12とする.

このさいころを振ったとき,平面上の(x,y)にある点Pは,
1,2,3のいずれかの目が出ると(x+1,y)に,4の目が出ると(x,y+1)に,
5,6のいずれかの目が出ると(x1,y1)に移動する.

原点(0,0)にあった点Pが,k回さいころを振ったとき(2,1)にある確率をpkとする.

(1) p1p2p3を求めよ.

(2) p6を求めよ.

(3) p6が最大になるときのaの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安16

確率関数 数え上げ、場合分け、微分による最大最小

方針

移動を3種類にまとめ,それぞれの確率を先に整理する.1,2,3の目はすべて(1,0)への移動なので合計確率は1/2,4は(0,1)で確率a,5,6は(1,1)で合計確率1/2aである.目標座標(2,1)に到達するには各移動の回数が座標条件を満たす必要があるので,回数の組を決めてから並べ方を数える.最後はp6aの三次式として最大化する.

解答

(1)

1,2,3の目が出たときの移動をA,4の目が出たときの移動をB,5,6の目が出たときの移動をCとする.それぞれの移動はA:(x,y)(x+1,y),B:(x,y)(x,y+1),C:(x,y)(x1,y1)である.また,それぞれの確率はP(A)=16+16+16=12,P(B)=a,P(C)=2(14a2)=12aである.

1回だけでは原点から(2,1)へは移動できないので p1=0 である.2回の場合も,Aを2回出すと(2,0),AとBを1回ずつ出すと(1,1)であり,Cを含むとx座標またはy座標がさらに小さくなるため(2,1)にはならない.したがって p2=0 である.

3回で(2,1)に到達するには,Aを2回,Bを1回,Cを0回出す必要がある.この並べ方は 3!2!1!=3 通りであるから p3=3(12)2a=3a4 である.よって p1=0,p2=0,p3=3a4 である.

(2)

6回のうち,Aがi回,Bがj回,Cがh回出たとする.このとき最終的な座標は (ih, jh) である.これが(2,1)に等しいので ih=2,jh=1 であり,さらに回数の合計から i+j+h=6 である.前の2式からi=h+2, j=h+1なので,合計式に代入して (h+2)+(h+1)+h=6 となる.よって 3h+3=6,h=1 であり,(i,j,h)=(3,2,1) である.

したがって,6回で到達する確率は6!3!2!1!(12)3a2(12a)である.ここで 6!3!2!1!=60 なのでp6=6018a2(12a)=152a2(12a)=154a2(12a)である.

(3) p6=154a2(12a) であり,定数15/4は最大値を与えるaに影響しない.したがって f(a)=a2(12a)0a1/2で最大にすればよい.

微分すると f(a)=2a(12a)2a2=2a(13a) である.したがって増減の候補は a=0,a=13 であり,端点a=1/2も調べる.値はf(0)=0,f(13)=19(123)=127,f(12)=0である.よって最大となるのは a=13 のときである.

3種類の移動

別解

解法2

方針

(1) (2)は移動回数の連立条件から求める.(3)では微分を使わず,a2,a2,12a の3数に相加相乗平均を適用する.3数の和が常に 12 であるため,等号条件から最大となる a が直接決まる.

解答

(1)

3種類の移動をA=(1,0),B=(0,1),C=(1,1)と書く.それぞれの確率はPr(A)=12,Pr(B)=a,Pr(C)=12aである.

1回または2回では (2,1) に到達できないのでp1=p2=0である.3回では A,A,B の並べ方3通りだけであるからp3=3(12)2a=3a4となる.

(2)

6回について,A,B,C の回数をそれぞれ i,j,h とする.ih=2,jh=1,i+j+h=6を解くと (i,j,h)=(3,2,1) である.したがってp6=6!3!2!1!(12)3a2(12a)=152a2(12a)である.(3)

0a12 よりa2,a2,12aはすべて0以上で,和は 12 である.相加相乗平均よりa2+a2+(12a)3(a2)2(12a)3だから(a2)2(12a)(16)3である.等号成立条件はa2=12aであり,これを解くとa=13となる.よって p6 が最大になるのは a=13 のときである.

総評

難度5,計算量5,目安時間16分.さいころの6面を3種類の移動へまとめ,各移動の回数を座標条件と総回数から一意に決めることが中心である.最大化は微分でも相加相乗平均でも処理できる.後者では a/2,a/2,1/2a の和が一定になる分け方を見つけると,等号条件から a=1/3 が直接得られる.

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出典: 大阪大学 2009年度 前期 文系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。