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大阪大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

1個のさいころを3回続けて投げるとき,
1回目に出る目をl,2回目に出る目をm,3回目に出る目をnで表し,3次式f(x)=x3+lx2+mx+nを考える.このとき,以下の問いに答えよ.

(1) f(x)(x+1)2で割り切れる確率を求めよ.

(2) 関数y=f(x)が極大値も極小値もとる確率を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

確率微分 数え上げ判別式、場合分け

方針

(1) は「(x+1)2 で割り切れる」を、x=1 が重解である条件 f(1)=0,f(1)=0 に直す。2本の一次条件から m,nl で表し、さいころの目の範囲 1l,m,n6 を最後に確認する。
(2) は3次関数が極大値と極小値の両方をもつ条件を、導関数 f(x) が異なる2つの実数解をもつ条件に置き換える。判別式から l2>3m を得たあと、l ごとに許される m を数え、n が自由に選べることを忘れずに掛け合わせる。

解答

(1)
f(x)(x+1)2 で割り切れることは、x=1f(x) の重解であることと同値である。したがって f(1)=0,f(1)=0 を同時にみたせばよい。

ここで f(1)=1+lm+n,f(x)=3x2+2lx+m であるから、条件は 1+lm+n=0,32l+m=0 すなわち lm+n=1,m=2l3 である。これを第1式に代入すると l(2l3)+n=1 より n=l2 を得る。

よって (l,m,n)=(l,2l3,l2) であり、l,m,n がいずれもさいころの目であるためには 1l6,12l36,1l26 が必要である。これより l=3,4 だけが可能で、実際に (l,m,n)=(3,3,1),(4,5,2) の2通りを得る。

全事象は 63 通りで等確率だから、求める確率は 263=1108 である。

(2)
3次関数 y=f(x) が極大値と極小値の両方をとるためには、導関数 f(x)=3x2+2lx+m が異なる2つの実数解をもてばよい。f(x) は上に開く2次式なので、2つの異なる実数解をもつとき、符号は + ,  , + と変化し、f(x) は一方で極大値、他方で極小値をとる。逆に極大値と極小値の両方をとれば、f(x)=0 は異なる2点で成り立つ。

したがって判別式が正であることが必要十分で、(2l)243m>0 すなわち l2>3m である。

l=1,2,3,4,5,6 のそれぞれについて、1m6 かつ m<l2/3 をみたす m の個数を数えると 0, 1, 2, 5, 6, 6 である。具体的には、l=2 では m=1l=3 では m=1,2l=4 では m=1,2,3,4,5l=5,6 では m=1,2,3,4,5,6 がすべて可能である。

したがって (l,m) は合計 0+1+2+5+6+6=20 通りである。この条件には n が現れないので、n は6通りに自由に選べる。よって有利な場合は 206=120 通りであり、求める確率は 12063=59 である。

総評

重解条件と極値条件を確率の数え上げに変換する標準的な融合問題である。目安時間は18分。(1) は f(1)=0 だけで止めると単根の場合を混ぜてしまうので、必ず f(1)=0 まで置くことが得点の要点になる。(2) は「極大値も極小値もとる」と「f(x) が異なる2実根をもつ」が同値である理由を、導関数の符号変化まで含めて書くと答案が安定する。数え上げでは n が条件に関係しないため6通りを掛ける点、また l2=3m は重解で極値が2つ出ないため除く点に注意したい。

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出典: 大阪大学 2012年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。