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大阪大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

次の問いに答えよ.

(1) aを正の実数とし,kを1以上の実数とする.
xについての2次方程式x2kax+ak=0は,不等式1a<s1をみたすような実数解sをもつことを示せ.

(2) aを3以上の整数とする.
n2+aan+1で割り切れるような2以上のすべての整数naを用いて表せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

方程式・不等式整数 存在証明、約数・倍数、解と係数の関係

方針

(1) は2次式F(x)=x2kax+akを区間の両端1/a1で評価する。F(1/a)>0F(1)0となるため,中間値の定理により(1/a,1]に実根がある。(2)は割り切れる条件をn2+a=k(an+1)と置き,nが(1)の2次方程式の整数根であることに帰着する。もう一つの根sも整数で,(1)の区間条件からs=0,1に限られるので,解と係数の関係でnを決め,最後に実際に条件を満たすことを確認する。

解答

(1) F(x)=x2kax+ak とおく。a>0k1である。まず F(1)=1ka+ak=(1+a)(1k)0 である。またF(1a)=1a2+k+ak=1a2+a>0である。 F(x)は連続関数であるから,F(1/a)>0かつF(1)0より,方程式F(x)=01a<s1 を満たす実数解sをもつ。なお,F(1)=0の場合はs=1を取ればよく,F(1)<0の場合は1/aと1の間に根がある。

(2) n2+aan+1で割り切れるとし,その商をkとおく。a3n2よりan+1>0n2+a>0なので,kは1以上の整数である。割り切れる条件は n2+a=k(an+1) すなわち n2kan+ak=0 と書ける。したがってnは,(1)の2次方程式 x2kax+ak=0 の整数解である。

(1) より,この2次方程式は 1a<s1 を満たす実数解sをもつ。もう一つの解が整数nで,係数も整数なので,解と係数の関係から s=kan となり,sも整数である。a3なので1/a>1であり,整数ss=0またはs=1 に限られる。 s=0のとき,解と係数の関係より ns=ak=0 だからk=aである。また根の和から n+s=ka なので n=a2 を得る。 s=1のとき,解と係数の関係より n=ak,n+1=ka である。第2式からk=(n+1)/aであり,これを第1式に代入すると n=an+1a である。よって an=a2n1,(a+1)n=a21=(a1)(a+1) となり,n=a1 を得る。

最後に確認する。n=a2のとき n2+a=a4+a=a(a3+1)=a(an+1) であり,割り切れる。n=a1のとき n2+a=(a1)2+a=a2a+1=an+1 であり,これも割り切れる。どちらもa3ならn2である。

したがって求める整数は n=a1,a2 である。

別解

解法2

方針

(1) は端点での符号と連続性で示す。(2)は商を導入して2次方程式の根を調べる代わりに,an+1a3+1を割り切ることを合同式から導く。商側も1を法aで剰余にもつため(an+1)(av+1)=a3+1と書き,正整数n,vの積と和の条件を使って分類する。

解答

(1) F(x)=x2kax+akとおくとF(1)=(a+1)(1k)0であり,F(1a)=1a2+a>0である。Fは連続だから,中間値の定理により1a<s1を満たす実数sF(s)=0となるものが存在する。

(2) d=an+1とおく。仮定よりdn2+aである。ところがa2(n2+a)(an1)(an+1)=a3+1だからd=an+1a3+1(1)である。

e=(a3+1)/dとおく。d1(moda)かつde=a3+11(moda)なので,e1(moda)である。したがって,ある0以上の整数vを用いてe=av+1と書ける。(1)は(an+1)(av+1)=a3+1となり,展開してaで割るとanv+n+v=a2(2)を得る。

v=0なら(2)からn=a2である。次にv1とする。(2)よりnv<aであり,また(2)を法aで見るとn+v0(moda).(3)もしv2なら,n2と合わせてn+vnv<aとなる。これは正の整数n+vaの倍数である(3)に反する。よってv=1であり,(2)から(a+1)n+1=a2,n=a1を得る。

最後に,n=a1ではn2+a=an+1n=a2ではn2+a=a(an+1)となるので,両方とも条件を満たす。したがってn=a1,a2である。

総評

難度6,計算量5。目安時間は22分。(1)の存在証明は判別式ではなく,端点での符号を見るのが最も自然である。特に1/aは開端点なので,F(1/a)>0であることが効く。(2)では商kが1以上の整数であることを確認してから(1)を使う。もう一つの根sが整数になり,区間(1/a,1]から0,1だけに絞れる点が勝負である。最後にn=a1,a2が実際に割り切れることを検算すると,必要条件だけで終わらない答案になる。

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出典: 大阪大学 2016年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。