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大阪大学 2012年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

aを1以上の実数とする。xについての方程式(4x31)(xa)3a2+1=0の最大の実数解をs(a)とし、s(a)の小数部分をr(a)とする。すなわち、s(a)以下の最大の整数を[s(a)]とするとき、r(a)=s(a)[s(a)]によってr(a)を定める。

(1) a<s(a)<a+1を示せ。

(2) 自然数nに対しbn=s(n)r(n)とおく。limnbnを求めよ。

(3) 次の条件(P)を満たす実数cの範囲を求めよ。

(P) すべての自然数nに対してs(n)r(n)<cが成り立つ。

難易度8/ 10計算量6/ 10目安30

方程式・不等式関数微分 存在証明、一意性証明、不等式評価、はさみうち

方針

方程式の左辺を Fa(x) とする。x>a では (4x31)(xa) が狭義増加するため、端点 a,a+1 での符号から最大解の位置と一意性を同時に示せる。自然数 n では (1) により r(n)=s(n)n。方程式を bn=s(n){s(n)n} の形に直して極限を求める。(3)は、xn=3/(4x) となる比較点を置き、実際の解がその点より小さいことから bn<3/4 を示す。

解答

(1) Fa(x)=(4x31)(xa)3a2+1とおく。x>a1 では 4x31>0 であり、4x31xa はともに正で狭義増加するから、その積も狭義増加する。したがって Fa(x)x>a で狭義増加する。

またFa(a)=13a2<0であり、Fa(a+1)=4(a+1)33a2=4a3+9a2+12a+4>0である。よって a<x<a+1 にただ1つの解があり、xa+1 には解がない。この解より大きい実数解は存在しないのでa<s(a)<a+1である。

(2) (1)で a=n とすると n<s(n)<n+1 だから、[s(n)]=nr(n)=s(n)n である。方程式より(4s(n)31){s(n)n}=3n21.したがってbn=s(n){s(n)n}=3n214s(n)21/s(n).(1)より 1<s(n)/n<1+1/n であるから s(n)/n1 である。分子・分母を n2 で割ればlimnbn=34.(3) 各自然数 n に対し、x>nxn=34xを満たす点を xn とする。この点では xn(xnn)=3/4 である。またFn(xn)=(4xn31)34xn3n2+1=3(xn2n2)+134xn.ここで xnn=3/(4xn) よりxn2n2=(xnn)(xn+n)=34(1+nxn).したがってFn(xn)=94(1+nxn)+134xn>0.一方 Fn(s(n))=0 であり、(1)で示したように Fnx>n で狭義増加するから s(n)<xn である。関数 x(xn)x>n で狭義増加するのでbn=s(n){s(n)n}<xn(xnn)=34.よって c=3/4 なら条件(P)は成り立ち、c>3/4 でも成り立つ。反対に c<3/4 なら、(2)の bn3/4 より十分大きい nbn>c となる。したがって求める範囲はc34である。

総評

難度8、計算量6。想定時間は30分程度。(1)で単なる中間値の定理だけを述べると「最大の実数解」である根拠が不足するため、x>a における狭義増加まで書く必要がある。(2)は s(n)/n1 を (1) から直接得て、未知の小数部分を無理に展開しないことが鍵。(3)では極限が 3/4 というだけでは c=3/4 が許されるか決まらないので、全ての n に対する厳密な上界 bn<3/4 を別途示す点が最大の採点ポイントである。

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出典: 大阪大学 2012年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。