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大阪大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

どのような実数xに対しても,不等式x3+ax2+bx+cx3が成り立つように,実数abcを定めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安15

方程式・不等式数と式 絶対値の処理、必要十分条件、範囲評価

方針

まず x=0 を代入して c=0 を確定する。次に x0x3+ax2+bxx3x で割り、x0 の近くで一次項 b、二次項 a が残れないことを示す。最後に (a,b,c)=(0,0,0) が十分条件を満たすことを確認する。

解答

x=0 を代入すると c0 であるから c=0 である。

以下、x0 とする。条件は x3+ax2+bxx3 である。両辺を x で割ると x2+ax+bx2 を得る。

ここで x0 に近づけて考える。上の不等式から x2x2+ax+bx2 である。したがって 2x2ax+b0 がすべての x0 で成り立つ。特に x0 とすると b=0 でなければならない。 b=0 とすると x2+axx2 である。x0 なのでさらに x で割って x+ax を得る。これもすべての x0 で成り立つ。x0 とすれば a=0 でなければならない。

よって必要条件として a=0,b=0,c=0 を得る。逆にこのとき左辺は x3 そのものなので、問題の不等式はすべての実数 x で成り立つ。

したがって求める値は (a,b,c)=(0,0,0) である。

原点近くで一次式を挟む条件

別解

解法2

方針

絶対値不等式を上下2本の多項式不等式へ分ける。
まず上側の条件から一次式 ax+b が全実数で非正となることを使い、
次に下側の二次式を原点近くで評価して残る係数を決める。

解答

x=0 を代入するとc0だから c=0 である。

x\neqq0 では両辺を x で割ってx2+ax+bx2を得る。これはx2x2+ax+bx2と同値であり、とくに右側からax+b0がすべての x\neqq0 で成り立つ。

a>0 なら十分大きい正の xa<0 なら絶対値の大きい負の
x でこの不等式に反する。よって a=0 であり、さらに
b0 である。

一方、左側の不等式は a=0 のもとで2x2+b0である。x0 とすれば b0 だから、先の条件と合わせて
b=0 となる。

したがって必要条件は(a,b,c)=(0,0,0).このとき元の不等式は x3x3 となるので十分でもある。

総評

絶対値不等式を全実数で満たす係数を決める問題。難度は標準上位で、目安時間は15分前後。x=0 で定数項を消した後、x0 付近の条件が非常に強く、一次項・二次項が順に消える。ありがちな誤りは、x>0 だけで議論して必要十分性を曖昧にすること、また最後に (0,0,0) が実際に条件を満たす確認を落とすことである。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 大阪大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第1問・理系 前期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。