Evolton

大阪大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

数列 {an}a1=2,an+1=8an2(n=1,2,3,)によって定める。

(1) bn=log2an とおく。bn+1bn を用いて表せ。

(2) 数列 {bn} の一般項を求めよ。

(3) Pn=a1a2an とおく。数列 {Pn} の一般項を求めよ。

(4) Pn>10100 となる最小の自然数 n を求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安16

数列指数・対数 漸化式の変形和の計算、範囲評価

方針

an+1=8an2はそのままだと指数が急増するので,bn=log2anで線形漸化式に直す。bn+1+3=2(bn+3)として一般項を求め,Pn2を底とする指数の和に変換する。最後の大小比較では指数En=2n+243nが増加することを押さえ,n=6,7だけを具体的に比較する。

解答

(1) an>0であるからbn=log2anは定義できる。漸化式より bn+1=log2(8an2)=log28+log2an2=3+2bn である。

(2)
(1)の式を bn+1+3=2(bn+3) と変形する。a1=2よりb1=1なので b1+3=4 である。したがってbn+3は初項4,公比2の等比数列であり bn+3=42n1=2n+1 となる。よって bn=2n+13 である。

(3) an=2bnであるから Pn=a1a2an=2b1+b2++bn である。ここでb1+b2++bn=k=1n(2k+13)=(22+23++2n+1)3n=(2n+24)3nである。したがって Pn=22n+243n である。

(4) En=2n+243n とおくと,Pn=2Enである。また En+1En=2n+23>0 なので,Enは増加する。 n=6のとき E6=28418=234 である。210=1024<104より 2234=24(210)23<161092<10100 だから,n6では条件を満たさない。 n=7のとき E7=29421=487 である。210=1024>103より 2487=27(210)48>12810144>10100 だから,n=7では条件を満たす。したがって求める最小の自然数は 7 である。

別解

解法2

方針

まず bn=2n+13 を予想して数学的帰納法で確定する。次に Pn の指数についても、積を展開せず Pn+1=Pnan+1 を使う帰納法で一般式を証明する。最後は指数の単調性と 210 の評価で n=6,7 を比較する。

解答

(1)
漸化式の両辺の2を底とする対数をとるとbn+1=log2(8an2)=3+2bn.(2)
初期値は b1=1 である。小さい n を計算するとb1=1,b2=5,b3=13となるのでbn=2n+13と予想できる。n=1 では正しい。また bn=2n+13 と仮定するとbn+1=3+2bn=3+2(2n+13)=2n+23である。よって数学的帰納法によりbn=2n+13が成り立つ。

(3)
an=2bn よりan=22n+13.ここでPn=22n+243nを帰納法で示す。n=1 では右辺は 2843=2=a1 で正しい。これが n で成り立つとするとPn+1=Pnan+1=22n+243n22n+23=22n+343(n+1).したがってPn=22n+243n.(4)
指数En=2n+243nEn+1En=2n+23>0より増加する。E6=234,E7=487.210<104 より2234=24(210)23<161092<10100,一方 210>103 より2487=27(210)48>12810144>10100.よって求める最小の自然数はn=7である。

総評

難度4,計算量4。目安時間は16分。対数を取って二乗型の漸化式を一次の漸化式に変えることが中心で,bn+1+3=2(bn+3)に気づけば前半はほぼ決まる。Pnでは指数の和の上端を2n+1までにする点でずれやすい。最後の判定は常用対数を使わず,210103,104の比較で上下をはさむと高校範囲で明快に処理できる。

冊子PDFで見る阪大の数列の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。