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大阪大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

曲線y=x21C,直線y=2a(x+1)lとする.
ただし,a0<a<1を満たす実数とする.

(1) 曲線Cと直線lの共有点の座標をすべて求めよ.

(2) 曲線Cと直線lで囲まれた2つの部分の面積が等しくなるaの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

積分図形と方程式 絶対値の処理、面積計算、場合分け

方針

絶対値は x1x1 で外す。0<a<1 から交点の順序は 1<12a<1<1+2a となるので,左の領域では曲線が直線の上,右の領域では直線が曲線の上にくる。面積は右側だけ x=1 で式が変わるため二つに分け,最後に A1=A2(1+a)3=2 へ整理する。

解答

(1) x1 では y=1x2 であるから,直線 l との交点は 1x2=2a(x+1) すなわち (x+1)(x1+2a)=0 より x=1,x=12a である。0<a<1 なので 1<12a<1 であり,どちらもこの場合に入る。 x1 では y=x21 であるから,x21=2a(x+1) すなわち (x+1)(x12a)=0 より x=1,x=1+2a である。1+2a>1 だから第2の解もこの場合に入る。よって共有点は (1,0),(12a,4a(1a)),(1+2a,4a(1+a)) である。

(2)
交点の x 座標は 1<12a<1<1+2a の順で並ぶ。左側の領域では Cl より上にあるから,その面積を A1 とすると A1=112a{1x22a(x+1)}dx である。ここで u=x+1 とおくと,積分区間は 0u2(1a) で,1x22a(x+1)=2(1a)uu2 だから A1=02(1a){2(1a)uu2}du=4(1a)33 となる。

右側の領域では直線が曲線より上にある。ただし x=1 を境に C の式が変わるので,面積を A2 とするとA2=12a1{2a(x+1)(1x2)}dx+11+2a{2a(x+1)(x21)}dxである。第1の積分で u=x+1 とおくと 2(1a)2{u22(1a)u}du=4a43+4(1a)33 である。また第2の積分で v=x1 とおくと 02a{v2+2(a1)v+4a}dv=4a2+4a33 である。したがって A2=8a2 である。

二つの部分の面積が等しい条件は 4(1a)33=8a2 である。これを整理すると (1a)3=6a2 すなわち 13a+3a2a3=6a2 より a3+3a2+3a1=0 である。よって (1+a)3=2 となる。0<a<1 を満たす解は a=231 であり,これは実際に 0<a<1 を満たす。

図はa=0.4の例。交点の順序と,2領域で上下が入れ替わることを示す。

別解

解法2(共通部分を加える別解)

方針

(1) は解法1と同じ。2領域を直接別々に積分せず、両方に同じ補助領域を加える。左領域に補助領域を加えると[1,1]での上側曲線の面積、右領域に同じ補助領域を加えると[1,1+2a]での直線と外側放物線の差から前者を引いた面積になるため、等積条件が短く整理できる。

解答

(1)
共有点は解法1と同様に求められ,(1,0),(12a,4a(1a)),(1+2a,4a(1+a))である。

(2)
左側の領域をS1,右側の領域をS2とする。また,1x1で曲線C,直線lx軸に挟まれる部分のうち,S1と重ならない補助領域をS3とする。するとS1+S3=11(1x2)dx=43である。

一方,S2+S3は,x=1からx=1+2aまでの直線と外側の放物線y=x21の差の積分からS1+S3を除いたものになる。因数分解を用いるとS2+S3=11+2a(x+1)(x12a)dx43=43(1+a)343である。よってS1=S2S1+S3=S2+S3と同値であり,43=43(1+a)343を得る。したがって(1+a)3=2であるからa=231である。これは0<a<1を満たす。

総評

絶対値つき放物線と直線でできる二つの面積を比べる問題。目安時間は20分。得点の中心は,交点の順序 1,12a,1,1+2a を先に固定し,右側の面積だけ x=1 で分割する判断にある。積分自体は置換で簡単になるが,最後の (1a)3=6a2 から (1+a)3=2 へ移る整理を落とすと答えが読みにくくなる。図の上下関係を式で確認してから面積を立てると符号ミスを防げる。

公式出題意図との対応:直線と曲線で囲まれた部分の面積を題材に、数と式の基本事項を応用し、積分値を正確に求める計算力を見る問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。

出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第1ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。

独立検算:有理数4点で2領域の積分を分数演算し、A1=4(1a)33A2=8a2と最終方程式を照合した。

冊子PDFで見る阪大の積分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和6年度一般選抜 数学A(文系数学) 公式問題・出題の意図(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。