方針
軸上の点と直線 上の点をそれぞれ媒介変数で表し,二点を結ぶベクトルが 軸方向と の方向ベクトルの両方に垂直になる条件を立てる。ねじれの位置にあるので は 軸と平行でなく,水平方向成分が零でない。このことが,垂線の足を決める一次方程式の係数が零でないことを保証する。別解では, 上の点から 軸までの距離の二乗を最小にする点を用いる。
解答
直線 上の点を と表す。 と 軸はねじれの位置にあるので, は 軸と平行ではない。したがって である。 軸上の点を とする。ベクトル は である。これが 軸に直交するには, 成分が であればよいから でなければならない。このとき である。
さらにこのベクトルが に直交する条件は,方向ベクトル との内積が になることである。よって すなわち である。 だから,これを満たす はただ1つ存在する。その に対して もただ1つ定まる。
したがって,このように定まる点 と を結ぶ直線は, と 軸の両方に直交する。また,両方に直交する任意の直線は上の二つの条件を満たす点の組から生じるので, の一意性によりその直線もただ1つである。
2次元投影の模式図。実際の直交性は内積条件で表している。
別解
解法2(最短距離による別解)
方針
直線上の点から軸までの距離の二乗を媒介変数の二次式として表す。ねじれの位置から2次の係数は正であり、最小点がただ1つ定まる。その最小条件がへの直交条件になり、軸への直交は垂線の足の取り方から自動的に満たされる。
解答
上の点 から 軸に下ろした垂線の足は である。このとき距離の二乗は である。 より は下に凸の二次式であり,最小値を与える はただ1つである。その条件は すなわち である。これは が に直交する条件であり, は作り方から 軸にも直交している。よって共通垂線は存在し,最小点の一意性からただ1つである。
総評
共通垂線の存在一意性を座標で示す証明問題。目安時間は15分。ねじれの位置という条件は,単に交わらないという意味だけでなく, 軸と平行でもないことを含むため, が使える。答案では,まず 成分を消して 軸への直交を満たし,次に への直交条件で を一意に決める順序が明快である。別解の最短距離の見方も,本質的には同じ一意な二次式の頂点を見ている。
公式出題意図との対応:空間における直線の位置関係を条件として表し、基本事項を的確に用いて存在と一意性を論証する問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。
出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第2ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。
独立検算:複数のねじれ直線の座標例で連立方程式を解き、得られた線分が両方向ベクトルと直交することを確認した。