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大阪大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

素数を小さい順に並べて得られる数列をp1,p2,,pn,とする.

(1) p15の値を求めよ.

(2) n12のとき,不等式pn>3nが成り立つことを示せ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安14

整数数列 数え上げ、剰余分類、不等式評価

方針

(1) は素数を順に列挙し,15番目までを確実に確認する。(2) は 3 より大きい素数が 6 で割って 1 または 5 余ることを使う。3n 以下に現れる候補数を n の偶奇で数えると高々 n+1 個であり,n12 では候補に含まれる合成数 25,35 を必ず除けるため,素数は高々 n1 個になる。

解答

(1)
素数を小さい順に並べると 2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47 である。したがって p15=47 である。

(2) 3 より大きい素数は偶数でなく,3 の倍数でもない。したがって,6 で割った余りは 1 または 5 である。

まず,3n 以下の素数の候補を数える。ただし 1 は素数でないので候補から外す。n=2m のとき,3n=6m である。6k+1 型の数は 7,13,,6m5m1 個,6k+5 型の数は 5,11,,6m1m 個である。これに 2,3 を加えると,候補は高々 (m1)+m+2=2m+1=n+1 個である。

次に,n=2m+1 のとき,3n=6m+3 である。6k+1 型の数は 7,13,,6m+1m 個,6k+5 型の数は 5,11,,6m1m 個である。これに 2,3 を加えると,候補は高々 m+m+2=2m+2=n+1 個である。

よって,どちらの場合も 3n 以下の素数候補は高々 n+1 個である。さらに n12 なら 253n,353n であり,2535 はともに 6 で割って 1 または 5 余るが,素数ではない。したがって 3n 以下の素数は高々 (n+1)2=n1 個である。

つまり,第 n 番目の素数は 3n 以下には現れない。よって pn>3n である。

別解

解法2(数学的帰納法)

方針

p12=37>36を出発点にする。3以上の素数は奇数なので隣り合う素数の差は少なくとも2であり、帰納法の仮定pk>3kからpk+13(k+1)を得る。等号の場合は3の倍数になって素数でないため、狭義不等号まで進められる。

解答

(1)
素数を順に並べると15番目は47であるから,p15=47である。

(2)
数学的帰納法で示す。n=12のとき,p12=37>36=312である。

k12pk>3kが成り立つと仮定する。pkpk+1はいずれも3より大きい奇素数なのでpk+1pk+2である。またpkは整数だから,仮定からpk3k+1である。よってpk+13k+3=3(k+1)となる。ここで等号pk+1=3(k+1)が成り立つなら,pk+1は3より大きい3の倍数となり,素数であることに反する。したがってpk+1>3(k+1)である。以上より,すべてのn12pn>3nが成り立つ。

総評

素数そのものを評価するのではなく,素数になり得る余りの候補を数える問題。目安時間は14分。6k±1 の候補数を数える際に 1 を除くこと,n の偶奇で端点を確認すること,そして 25,35 を合成数として確実に差し引くことが採点点になる。候補が高々 n1 個と分かれば,pn3n 以下にないという結論へ自然につながる。

公式出題意図との対応:素数の性質を題材に、整数の基本事項から不等式を論証する問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。

出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第3ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。

独立検算:p15=47を列挙確認し、5000未満の全素数についてn12ならpn>3nとなることを全件検査した。

冊子PDFで見る阪大の整数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和6年度一般選抜 数学A(文系数学) 公式問題・出題の意図(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。