方針
(1) は素数を順に列挙し,15番目までを確実に確認する。(2) は より大きい素数が で割って または 余ることを使う。 以下に現れる候補数を の偶奇で数えると高々 個であり, では候補に含まれる合成数 を必ず除けるため,素数は高々 個になる。
解答
(1)
素数を小さい順に並べると である。したがって である。
(2) より大きい素数は偶数でなく, の倍数でもない。したがって, で割った余りは または である。
まず, 以下の素数の候補を数える。ただし は素数でないので候補から外す。 のとき, である。 型の数は の 個, 型の数は の 個である。これに を加えると,候補は高々 個である。
次に, のとき, である。 型の数は の 個, 型の数は の 個である。これに を加えると,候補は高々 個である。
よって,どちらの場合も 以下の素数候補は高々 個である。さらに なら であり, と はともに で割って または 余るが,素数ではない。したがって 以下の素数は高々 個である。
つまり,第 番目の素数は 以下には現れない。よって である。
別解
解法2(数学的帰納法)
方針
を出発点にする。以上の素数は奇数なので隣り合う素数の差は少なくとも2であり、帰納法の仮定からを得る。等号の場合はの倍数になって素数でないため、狭義不等号まで進められる。
解答
(1)
素数を順に並べると15番目はであるから,である。
(2)
数学的帰納法で示す。のとき,である。
でが成り立つと仮定する。とはいずれも3より大きい奇素数なのでである。または整数だから,仮定からである。よってとなる。ここで等号が成り立つなら,は3より大きい3の倍数となり,素数であることに反する。したがってである。以上より,すべてのでが成り立つ。
総評
素数そのものを評価するのではなく,素数になり得る余りの候補を数える問題。目安時間は14分。 の候補数を数える際に を除くこと, の偶奇で端点を確認すること,そして を合成数として確実に差し引くことが採点点になる。候補が高々 個と分かれば, が 以下にないという結論へ自然につながる。
公式出題意図との対応:素数の性質を題材に、整数の基本事項から不等式を論証する問題。解答では,この観点に対応する条件設定,途中式,必要十分性または検算を明示した。
出典確認:大阪大学公式の令和6年度ページ保存版で問題PDFの識別子と科目対応を確認した。問題本文は同年度の紙面PDF第3ページと原寸照合し,公式「出題の意図」も確認した。公式資料は数値解答ではなく出題意図のみである。
独立検算:を列挙確認し、5000未満の全素数についてならとなることを全件検査した。