方針
与式をそのまま扱うのではなく、n の式から n−1 の式を引いて1項だけを取り出す。すると Sn と an の関係式が得られるので、さらに Sn−Sn−1=an を用いて an の漸化式に直す。正の数列であることにより符号の候補を1つに絞り、初項から一般項を決める。
解答
与式を n について書くとk=1∑nak+24Sk=Snである。n−1 についても同じ式が成り立つので、両者を引くと an+24Sn=Sn−Sn−1=an を得る。したがって 4Sn=an(an+2) である。
まず n=1 では S1=a1 だから 4a1=a1(a1+2) である。a1>0 より両辺を a1 で割って 4=a1+2 となり、a1=2 である。
次に n≧2 とする。上の関係式から 4Sn=an2+2an であり、また Sn−1=Sn−an なので 4Sn−1=4Sn−4an=an2−2an である。一方、同じ関係式を n−1 に用いると 4Sn−1=an−1(an−1+2)=an−12+2an−1 である。したがって an2−2an=an−12+2an−1 であり、(an−1)2=(an−1+1)2 となる。ここで an>0、an−1>0 であるから、もし an−1=−(an−1+1) なら an=−an−1<0 となって不可能である。よって an−1=an−1+1 すなわち an=an−1+2 である。
初項 a1=2 だから an=2n である。したがって Sn=a1+a2+⋯+an=2(1+2+⋯+n)=n(n+1) である。
別解
解法2:正値条件で平方根の符号を決める
方針
与式の隣り合う2つを引いて 4Sn=an(an+2) を得る。これを n,n−1 で比較し、平方の等式から正値条件によって許される符号だけを選ぶ。
解答
与式を n と n−1 で書いて引くとan+24Sn=Sn−Sn−1=an.したがって4Sn=an(an+2).n=1 では S1=a1>0 なので4a1=a1(a1+2),a1=2.n≧2 では4Sn−1=4(Sn−an)=an2−2an,一方4Sn−1=an−12+2an−1.よって(an−1)2=(an−1+1)2.an,an−1>0 だから負号を選ぶと an=−an−1 となって不可能である。したがってan−1=an−1+1,an=an−1+2.a1=2 よりan=2n.ゆえにSn=k=1∑n2k=n(n+1).
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。和の形に圧倒されず、隣り合う式を引いて1項を取り出すのが出発点である。an が正である条件は、平方根の符号を決める場面で本質的に使う。試験場では15分程度で、Sn−Sn−1=an と正値性による符号選択を明記すれば安定する。
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出典: 東北大学 1990年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。