Evolton

東北大学 1991年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

正の実数pに対し,数列{an}{bn}{a1=p2an+1=pan(n1){b1=2pbn+1=bn2n(n1)によって定義する.

(1) anbnpnの式で表せ.

(2) n=1anbn=1となるpの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列指数・対数 漸化式の変形和の計算置換

方針

どちらの数列も指数を追うと簡単になる。an=pαn とおくと αn+1=(1+αn)/2 で、1 との差が半分になる。bn=2βnpγn とおくと、p の指数と 2 の指数を別々に追える。最後に anbn を等比級数として和を求める。

解答

(1)
まず an を求める。an=pαn とおくと、a1=p2 より α1=2 である。また an+1=pan より αn+1=1+αn2 である。したがって αn+11=12(αn1) であり、α11=1 だから αn1=12n1 である。よって an=p1+1/2n1 である。

次に bn を求める。bn=2βnpγn とおく。b1=2/p より β1=1,γ1=1 である。また bn+1=bn2n なのでβn+1=βnn2,γn+1=γn2である。後者から γn=12n1 である。前者については、βn=2n が成り立つ。実際、n=11=21 であり、βn=2n なら βn+1=2nn2=1n=2(n+1) となる。よって bn=22np1/2n1 である。

(2)
(1)より anbn=p1+1/2n122np1/2n1=p22n である。したがって anbn=p21n/2 である。

よって n=1anbn=pn=121n/2 である。この和は初項 2、公比 1/2 の等比級数なので n=121n/2=211/2=2(1+2) である。したがって条件は 2(1+2)p=1 である。よって p=12(1+2) でありp=14(1+2)2=14(3+22)=3224である。

別解

解法2:一般項を帰納法で直接確認する

方針

最初の数項から一般項の形を予想し、2つの漸化式へ代入して数学的帰納法で証明する。積 anbn では p の細かな指数が消え、等比級数が直ちに現れる。

解答

(1)
一般項をan=p1+21n,bn=22np21nと予想する。n=1 ではそれぞれ p2,2/p となり正しい。

これらが n で成り立つときan+1=pan=p1+2n,bn+1=bn2n=21np2n.これは n+1 の式である。よって数学的帰納法により一般項が示された。

(2) anbn=p22nなのでanbn=p21n/2.したがってn=1anbn=pn=121n/2=2(1+2)p.これが1であるからp=12(1+2).よってp=3224.

総評

根号を含む漸化式を、指数の漸化式に直す問題である。目安時間は20分。anp の指数が1に近づく形、bn2 の指数と p の指数を別々に追う形で整理するとよい。最後は anbn=p21n/2 まで大きく簡単になるので、等比級数の初項と公比を間違えないことが重要である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

冊子PDFで見る東北大の数列の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 1991年度 後期 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。