方針
2階差の漸化式なので、まず bn=an+1−an とおいて1階差へ下げる。bn を和で求め、もう一度和を取って an を得る。最小値は an+1−an の符号変化から判定する。
解答
(1) bn=an+1−anとおく。与えられた漸化式はbn+1−bn=2n−8となる。また b1=a2−a1=−2 である。したがってbn=−2+k=1∑n−1(2k−8)=−2+n(n−1)−8(n−1)=n2−9n+6.よってan=a1+k=1∑n−1bk=2+k=1∑n−1(k2−9k+6)=3n3−15n2+32n−12=3(n−2)(n2−13n+6).(2) 増減はan+1−an=bn=n2−9n+6の符号で決まる。この2次式の2解は29−57,29+57であり0<29−57<1,8<29+57<9.したがって bn<0 は 1≦n≦8、bn>0 は n≧9 で成り立つ。つまり an は a9 まで減少し、その後増加する。よって最小となるのは n=9 で、a9=3(9−2)(92−13⋅9+6)=−70.
別解
解法2:3次式を仮定して係数を決める
方針
2階差が1次式なので、一般項は3次式と予想できる。an=An3+Bn2+Cn+D を代入して係数を比較し、初期条件で残りを決める。最小値は得られた式の隣接差を因数の符号で調べる。
解答
(1) 3次式an=An3+Bn2+Cn+Dを仮定する。n3 の2階差は 6n+6、n2 の2階差は2だからan+2−2an+1+an=6An+(6A+2B).これが 2n−8 に等しいことからA=31,B=−5.よってan=31n3−5n2+Cn+D.a1=2, a2=0 を代入するとC+D=320,2C+D=352,したがって C=32/3, D=−4 である。ゆえにan=3n3−15n2+32n−12=3(n−2)(n2−13n+6).(2) 隣接差はan+1−an=n2−9n+6.直接 n=8,9 の前後を調べるとb8=−2<0,b9=6>0であり、上に開く2次式の2解が0と1の間、8と9の間にあるため、この1か所だけで符号が負から正へ変わる。したがって最小項は第9項でa9=−70である。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中6。2階差を1階差へ下げるのが標準的で、和を2回取ると3次式になる。最小値は3次式を実数関数として微分するのではなく、整数列の隣接差 an+1−an の符号で判定するのが確実である。和の添字と、最小項が a8 か a9 かを取り違えないようにしたい。目安時間は15分。
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出典: 東北大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。