方針
(1) は点から円までの最短距離を、中心から点までの距離と半径の差の絶対値として表す。(2)では2つの円の中心を焦点とみなし、距離を とおいて を解く。絶対値を外すと、和一定の楕円と差一定の双曲線に分かれるので、焦点間距離から標準形を出し、双曲線はどちらの枝かまで決める。
解答
(1)
円の中心を とし、点 と中心との距離を とおく。点 が円の外部にあるとき、円周までの最短距離は中心方向に進んだときに得られるので である。点 が円の内部にあるときは、円周まで出る距離が である。したがって、一般に と表せる。
(2)
2つの円の中心を , とし、点 からそれぞれの中心までの距離を とおく。(1)より、2つの円からの距離が等しい条件は である。絶対値を外すと または であるから、 となる。 は、焦点 をもつ楕円である。長半径は 、焦点距離は なので、短半径の2乗は である。よって を得る。 は、同じ焦点をもつ双曲線である。距離の差が なので 、すなわち であり、焦点距離 から である。したがって標準形は である。さらに だから、点は右側の焦点 に近い枝にあり、 である。
以上より、求める軌跡は および である。
別解
解法2
方針
(1) は三角不等式とその等号条件で最短距離を証明する。(2)は中心までの距離をD1,D2とし、絶対値方程式を和一定・差一定へ分ける。
解答
(1)
円の中心を 、 とする。円上の任意の点 について三角不等式から直線 と円の交点のうち に近い方を取れば等号が成り立つ。したがってである。
(2) とするとよって前者は焦点 、長半径8の楕円なので後者は実半径1、焦点距離4の双曲線の右枝なのでどちらも元の絶対値方程式へ戻して成立するため、求める軌跡はこの和集合である。
総評
難度7、計算量6。目安時間は25分。円からの距離を と表せれば、後半は焦点をもつ標準的な軌跡問題に変わる。注意点は、絶対値方程式から和一定と差一定の2種類が出ること、楕円の短半径 、双曲線の を取り違えないこと、そして双曲線では右枝だけを残すことである。