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東北大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

(1)P(p,q)と円C:(xa)2+(yb)2=r2 (r>0)との距離dとは,
PC上の点(x,y)との距離の最小値をいう.
PCの外部にある場合と内部にある場合に分けて,dを表す式を求めよ.
(2) 2つの円C1:(x+4)2+y2=81C2:(x4)2+y2=49から
等距離にある点Pの軌跡の方程式を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式 軌跡円の性質、場合分け

方針

(1) は点から円までの最短距離を、中心から点までの距離と半径の差の絶対値として表す。(2)では2つの円の中心を焦点とみなし、距離を D1,D2 とおいて D19=D27 を解く。絶対値を外すと、和一定の楕円と差一定の双曲線に分かれるので、焦点間距離から標準形を出し、双曲線はどちらの枝かまで決める。

解答

(1)
円の中心を C=(a,b) とし、点 P=(p,q) と中心との距離を D=(pa)2+(qb)2 とおく。点 P が円の外部にあるとき、円周までの最短距離は中心方向に進んだときに得られるので d=Dr である。点 P が円の内部にあるときは、円周まで出る距離が d=rD である。したがって、一般に d=Dr と表せる。

(2)
2つの円の中心を (4,0), (4,0) とし、点 (x,y) からそれぞれの中心までの距離を D1=(x+4)2+y2,D2=(x4)2+y2 とおく。(1)より、2つの円からの距離が等しい条件は D19=D27 である。絶対値を外すと D19=D27 または D19=(D27) であるから、D1D2=2またはD1+D2=16 となる。 D1+D2=16 は、焦点 (4,0),(4,0) をもつ楕円である。長半径は 8、焦点距離は 4 なので、短半径の2乗は 8242=48 である。よって x264+y248=1 を得る。 D1D2=2 は、同じ焦点をもつ双曲線である。距離の差が 2 なので 2A=2、すなわち A=1 であり、焦点距離 4 から B2=4212=15 である。したがって標準形は x2y215=1 である。さらに D1D2=2>0 だから、点は右側の焦点 (4,0) に近い枝にあり、x1 である。

以上より、求める軌跡は x264+y248=1 および x2y215=1(x1) である。

別解

解法2

方針

(1) は三角不等式とその等号条件で最短距離を証明する。(2)は中心までの距離をD1,D2とし、絶対値方程式を和一定・差一定へ分ける。

解答

(1)

円の中心を M=(a,b)MP=D とする。円上の任意の点 X について三角不等式からPXPMMX=Dr.直線 PM と円の交点のうち P に近い方を取れば等号が成り立つ。したがってd={Dr(Pが外部),rD(Pが内部)である。

(2) D1=(x+4)2+y2,D2=(x4)2+y2とするとD19=D27.よってD1+D2=16またはD1D2=2.前者は焦点 (±4,0)、長半径8の楕円なのでx264+y248=1.後者は実半径1、焦点距離4の双曲線の右枝なのでx2y215=1,x1.どちらも元の絶対値方程式へ戻して成立するため、求める軌跡はこの和集合である。

総評

難度7、計算量6。目安時間は25分。円からの距離を Dr と表せれば、後半は焦点をもつ標準的な軌跡問題に変わる。注意点は、絶対値方程式から和一定と差一定の2種類が出ること、楕円の短半径 6416、双曲線の 161 を取り違えないこと、そして双曲線では右枝だけを残すことである。

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出典: 東北大学 1998年度 前期 理系 第6問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。