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東北大学 2000年度 前期日程文系数学 第4問

2つの正の数abに対し,xy平面上の3点をA(a,0)B(0,b)C(a,0)とする.
0<t<1である各tに対し,線分ABBCt:1tに内分する点をそれぞれP(t)Q(t)とし,
さらに線分P(t)Q(t)t:1tに内分する点をR(t)とし,
R(t)0t1の描く直線をRとする.
ただし,R(0)=AR(1)=Cとする.

(1) 曲線Rxyで表せ.

(2) 2点P(t)Q(t)を結ぶ直線l(t)の方程式を求め,
l(t)が,点R(t)で曲線Rに接することを示せ.

(3) 三角形ABC内で直線l(t)0t1が通る点の領域を図示し,その面積Sを求めよ.
ただし,l(0)は点ABを通る直線とし,l(1)は点BCを通る直線とする.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安28

図形と方程式微分積分 軌跡接線・法線面積計算

方針

内分点をすべて t で座標化し、まず R(t) の軌跡を媒介変数表示から消去する。次に P(t)Q(t) の直線の傾きと、得られた放物線の接線の傾きを比較して接線性を示す。最後の通過領域は、三角形 ABC の内部で放物線より上の部分になるので、三角形の面積から放物線下の面積を引いて求める。

解答

(1) P(t)ABt:1t に内分する点だから P(t)=(1t)A+tB=(a(1t),bt) である。同様に Q(t)=(1t)B+tC=(at,b(1t)) である。さらに R(t)P(t)Q(t)t:1t に内分するので R(t)=(1t)P(t)+tQ(t) であり、座標は x=a(2t1),y=2bt(1t) となる。

ここで t=12(1+xa) だからy=2b12(1+xa)12(1xa)=b2(1x2a2)である。0t1 より axa なので、曲線 Ry=b2(1x2a2)(axa) である。

(2)
直線 l(t)P(t),Q(t) を通る。傾きは b(1t)btat(a(1t))=b(12t)a である。したがって、P(t) を通る形で ybt=b(12t)a{x+a(1t)} と書ける。整理すれば l(t):y=b(12t)ax+b(12t+2t2) である。

一方、曲線 R の媒介変数表示から dxdt=2a,dydt=2b(12t) なので、R(t) における接線の傾きは dy/dtdx/dt=b(12t)a である。また R(t) は線分 P(t)Q(t) 上の点であるから、直線 l(t) 上にある。よって l(t) は点 R(t) で曲線 R に接する。

(3)
三角形 ABC の上側の境界は、ax0 で直線 AB0xa で直線 BC である。l(t) は曲線 R の接線であり、この放物線は上に凸、すなわち下向きの放物線なので、接線は放物線の上側にある。したがって、三角形内で l(t) が通る点の領域は、三角形 ABC の内部のうち yb2(1x2a2) を満たす部分である。

三角形 ABC の面積は 122ab=ab である。また放物線と x 軸で囲まれる部分の面積はaab2(1x2a2)dx=b2[xx33a2]aa=2ab3である。よって求める面積は S=ab2ab3=ab3 である。

別解

解法2

方針

直線族 l(t) を点 (x,y) に関する t の2次方程式と見て、判別式から包絡線と通過領域を同時に求める。

解答

(1)
内分公式からP=(a(1t),bt),Q=(at,b(1t))であり、R=(1t)P+tQ=(a(2t1),2bt(1t)).したがって t=(1+x/a)/2 を消去するとy=b2(1x2a2),axa.(2)
P,Q を通る直線はl(t):y=b(12t)ax+b(12t+2t2).これを t について整理すると2bt22b(1+xa)t+b(1+xa)y=0.重解をもつ条件、すなわち判別式が0となる条件はy=b2(1x2a2)である。その重解は t=(1+x/a)/2 だから、接点はちょうど R(t) である。

(3)
ある t[0,1] に対して上の2次方程式が実数解をもつ条件は判別式が0以上であり、yb2(1x2a2)となる。三角形 ABC の内部に制限すれば、求める領域は放物線の上側の2つの部分である。
したがってS=abaab2(1x2a2)dx=ab2ab3=ab3.

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。目安は28分。内分点の座標、接線の確認、通過領域の面積が連続して問われるため、前の小問の結果を整理して次に使う構成力が必要である。t:1t の内分公式を逆にすると全体が崩れるので、まず P(t),Q(t) を慎重に出したい。(3)では「接線が放物線の上側を動く」ことを言葉だけで済ませず、三角形から放物線下の面積を引く図形関係まで明示すると答案として強い。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 東北大学 2000年度 前期日程 数学 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。