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東北大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

曲線y=x2の点(a, a2)での接線をlとする.
l上の点でx座標がa−1とa+1のものをそれぞれPおよびQとする.
aが−1≦a≦1の範囲を動くとき線分PQの動く範囲の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18分

図形と方程式、積分 接線・法線、軌跡、面積計算

方針

接線の方程式をまず求め、線分上の点を接点の x 座標 a と、接点からの横方向のずれ s で表す。すると x=a+s、−1≦s≦1、−1≦a≦1 であり、y=x2−s2 という形になる。固定した x に対して可能な s の範囲を調べ、上下の y の差を x で積分する。端の区間と中央の区間で s の範囲が変わる点に注意する。

解答

曲線 y=x2 の点 (a,a2) における接線は y−a2=2a(x−a) すなわち y=2ax−a2 である。

この接線上で、接点から x 方向に s だけずれた点を考える。問題の線分 PQ では −1≦s≦1 であり、その点の x 座標は x=a+s である。したがって a=x−s であり、−1≦a≦1 より −1≦x−s≦1 が必要である。

この点の y 座標はy=2a(a+s)−a2=a2+2as=(x−s)2+2(x−s)s=x2−s2である。よって求める領域は −1≦s≦1,−1≦x−s≦1,y=x2−s2 で表される。

固定した x に対して、s の範囲は [−1,1]∩[x−1,x+1] である。この範囲が空でないためには −2≦x≦2 である。 −2≦x≦−1 では −1≦s≦x+1 である。この範囲では s は0以下なので、y=x2−s2 は s=x+1 で最大、s=−1 で最小となる。したがって上下の差は {x2−(x+1)2}−{x2−1}=1−(x+1)2 である。 −1≦x≦1 では、s の範囲が0を含み、端点のうち絶対値1も含むので、上下の差は x2−(x2−1)=1 である。 1≦x≦2 では x−1≦s≦1 であり、同様に上下の差は 1−(x−1)2 である。

よって求める面積は∫−2−1{1−(x+1)2} dx+∫−111 dx+∫12{1−(x−1)2} dx=23+2+23=103.

別解

解法2

方針

接線を接点の横座標 a で表す。固定した x に対して許される a の区間上で、下に凸な2次式の最大・最小を求める。

解答

接線はy=2ax−a2である。線分条件は ∣x−a∣≦1、また ∣a∣≦1 だから、固定した x に対してmax⁡(−1,x−1)≦a≦min⁡(1,x+1).2ax−a2=x2−(a−x)2 を用いる。

−2≦x≦−1 では上下の差は1−(x+1)2,−1≦x≦1 では1、1≦x≦2 では1−(x−1)2である。したがって面積は∫−2−1{1−(x+1)2} dx+∫−111 dx+∫12{1−(x−1)2} dx=103.

総評

動く線分の通過領域を求める問題で、目安時間は18分程度。接線の媒介表示までは標準的だが、領域の面積では a と線分内の位置 s の2つの条件を同時に扱う必要がある。y=x2−s2 まで変形できると、固定した x に対して s の範囲を調べるだけになる。端の2区間を落として中央の長方形部分だけを数える誤答が出やすい。

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出典: 東北大学 1999年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。