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東北大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

xの方程式x2+ax1+b=0が異なる実数解をちょうど2個もつとき,
(a,b)の存在する範囲をab平面に図示せよ.

難易度8/ 10計算量8/ 10目安32

方程式・不等式関数 絶対値の処理、判別式、場合分け

方針

絶対値の中身で x<1x1 に分け、2つの上に開く放物線をそれぞれ担当区間だけで数える。共通端点 x=1 の値はどちらも 1+b であり、左側は端点を含まず、右側は端点を含む。この違いを反映させて、頂点の位置 a/2, a/2 と最小値の符号から根の個数を表にし、合計がちょうど2個になる条件を整理する。

解答

x<1 では F(x)=x2ax+a+b を、x1 では F+(x)=x2+ax+ba を調べればよい。どちらも x=1 での値は F(1)=F+(1)=1+b である。ただし左側は x<1 なので x=1 を含まず、右側は x1 なので x=1 を含む。

左側の放物線 F の頂点は x=a/2、最小値はF(a2)=a+ba24=b(a24a)である。右側の放物線 F+ の頂点は x=a/2、最小値はF+(a2)=baa24=b(a24+a)である。

まず 2<a<2 のとき、2つの頂点はそれぞれ担当区間の内側または端点側に位置し、左側は b<a2/4a のときに根を持つ。さらに b<1 なら左側に1個、右側に1個、1<b<a2/4a なら左側に2個、右側に0個となる。したがって、この範囲ではまとめて b<a24a が条件である。 a=2 のときは a2/4a=3 である。1<b<3 では左側に2個、b1 では左側と右側に1個ずつ根を持つ。b=3 では左側の頂点で接する1個だけになるので、条件は b<3 である。 a<2 のとき、左側で2個の根を持つには a24+a<b<a24a が必要で、このとき右側には根がない。また b<1 では左側に1個、右側に1個の根を持つ。b=1 では x=1 が右側の根として数えられるため個数が変わり、ちょうど2個にはならない。よって b<1またはa24+a<b<a24a である。 a2 のとき、左側は単調に下がりながら x=1 に近づき、右側は x=1 から単調に上がる。したがって b<1 のときだけ左側に1個、右側に1個の根を持つ。b=1 では右側の端点 x=1 の1個だけなので除く。

以上より、異なる実数解がちょうど2個となる条件は{2<a<2,b<a24a,a=2,b<3,a<2,b<1 または a24+a<b<a24a,a2,b<1.である。

別解

解法2

方針

方程式を b=ϕa(x) という水平線との交点問題に直す。x=1 の左右にある2本の下向き放物線について、端点値と頂点値を比較し、交点数の表から2個となる範囲を読む。

解答

方程式をb=x2ax1=:ϕa(x)と書く。x<1x1 ではϕa(x)={x2+axa(x<1),x2ax+a(x1).どちらも x=11 となるが、左側は端点を含まず、右側は含む。

左枝の頂点は x=a/2、高さはM=a24a,右枝の頂点は x=a/2、高さはM+=a24+a.担当区間に頂点が入るかを合わせると、水平線 y=b との交点数は次の条件でちょうど2個になる。aの範囲bの条件a<2b<1 または M+<b<Ma=2b<32<a<2b<Ma2b<1したがって{a<2:b<1 または a24+a<b<a24a,a=2:b<3,2<a<2:b<a24a,a2:b<1.境界 b=1 と頂点高では重根または端点根により個数が変わるため、表の等号条件が必要である。

総評

難度8、計算量8。目安時間は32分。絶対値を外したあと、判別式だけで済ませると担当区間から外れた根を数えてしまう。x=1 を左側では含まず右側では含むこと、b=1 の端点根、a=±2 の頂点が端点に来る場合が主な失点箇所である。答案では、左側・右側それぞれの根の個数を先に決めてから合計2個に絞ると、境界の等号を整理しやすい。

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出典: 東北大学 1998年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。