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東北大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

空間の点(10,0,0)を中心とする半径9の球面をS1とし,
(0,10,0)を中心とする半径8の球面をS2とする.
S1S2に接し原点を通る直線の長さ1の方向ベクトル(a,b,c) (c0)をすべて求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安12

ベクトル図形と方程式 座標設定、範囲評価、計算整理

方針

原点を通る直線を、長さ1の方向ベクトル (a,b,c) を用いて t(a,b,c) と表す。球面に接する条件は、球の中心からこの直線までの距離が半径に等しいことである。中心 (10,0,0)(0,10,0) から直線への距離を、直角三角形または射影で求めると、それぞれ a2b2 が決まる。最後に単位ベクトル条件 a2+b2+c2=1c0 を使って c を決める。

解答

原点を通る直線を (x,y,z)=t(a,b,c) と表す。ただし a2+b2+c2=1,c0 である。

まず球面 S1 について考える。中心 (10,0,0) から直線への距離を求める。方向ベクトルが単位ベクトルなので、中心ベクトル (10,0,0) の直線方向への射影の長さは (10,0,0)(a,b,c)=10a である。したがって、中心から直線までの距離の2乗は 102(10a)2=100(1a2) である。直線が半径9の球面 S1 に接するためには、この距離が9に等しいから 100(1a2)=81 であり、a2=19100 を得る。

同様に、球面 S2 の中心 (0,10,0) から直線方向への射影の長さは 10b である。したがって中心から直線までの距離の2乗は 100(1b2) である。半径が8なので 100(1b2)=64 より b2=36100=925 である。

以上と単位ベクトル条件からc2=1a2b2=11910036100=45100=920.よって c0 より c=3510 である。ab の符号は距離条件では決まらず、互いに独立に選べる。したがって求める方向ベクトルは(a,b,c)=(±1910, ±35, 3510)である。ただし、2つの符号は独立に選ぶ。

別解

解法2

方針

原点・球の中心・接点が作る直角三角形から、方向ベクトルの各軸成分の絶対値を求める。

解答

原点から球面 S1 への接点を T1 とする。中心を E1=(10,0,0) とすればOE1=10,E1T1=9で、三角形 OE1T1T1 で直角である。直線方向と x 軸のなす角を ϕ1 とするとa=cosϕ1=1029210=1910.同様に S2 では中心までの距離10、半径8なのでb=1028210=35.単位ベクトル条件よりc2=119100925=45100.c0 だからc=3510.したがって(a,b,c)=(±1910, ±35, 3510),ただし2つの符号は独立である。

総評

空間直線と球面の接触を、中心から直線への距離に置き換える問題である。目安時間は12分程度。方向ベクトルが長さ1であるため、射影の長さをそのまま内積で出せる点が計算を短くしている。a2b2 だけが決まるので符号を落とさないこと、最後に c0c の符号だけを固定することが重要である。球に接する点の座標を求める必要はない。

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出典: 東北大学 1999年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。