方針
絶対値の中身が符号を変える点をすべて拾って実数軸を分割する。必要な分点は の 、 の 、 の である。各区間では絶対値を外して一次または二次不等式に直し、区間条件との共通部分だけを残して和集合を作る。
解答
符号が変わる点は、小さい順にである。これらで実数軸を分けて絶対値を外す。 では だから、不等式は となる。したがって 、すなわち であり、この区間ではすべて成り立つ。 では なので すなわち である。よって であり、この区間との共通部分は である。 では整理すると となるので解はない。 では整理すると となるから を得る。 では より である。したがって であり、この区間との共通部分は である。最後に では整理すると となり解はない。
以上を合わせてである。したがって求める範囲はである。
別解
解法2
方針
絶対値の符号変化点で実数軸を分け、各区間で得られる条件だけを表に集約する。端点では元の厳密不等式へ戻って採否を決める。
解答
符号変化点を小さい順に並べると各区間で絶対値を外した結果をまとめるととなる。2つの2次式の零点は共通にである。表の区間条件との共通部分を取ると、前半は後半はとなる。元の不等式は厳密不等式なので零点は含まない。よって解は
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安は24分。絶対値を外すだけの問題に見えるが、 の符号変化点 を落とすと途中の不等式が不正確になる。得点上は、分点をすべて列挙し、各区間で「絶対値を外した式」と「その区間との共通部分」を分けて書くことが大切である。別解として両辺の符号でさらに圧縮する方法もあるが、結局は同じ分点管理が必要なので、答案では表か区間ごとの整理を丁寧に行うのが最も安全である。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。