方針
平方数の剰余に注目する。 で割った平方数は または 、 で割った平方数は のいずれかである。(1)は がともに奇数と仮定して で矛盾を出す。(2)は共に偶数だが4の倍数がない場合に2で割って(1)型の矛盾を作る。(3)は 奇数なら 偶数であることを使い、 が4の倍数でないと で平方数になれない余りが出ることを示す。
解答
(1)
背理法で示す。 がともに奇数であると仮定する。奇数の平方は で割ると 余るので である。したがって となる。しかし平方数を で割った余りは または であり、 にはならない。矛盾である。よって の少なくとも一方は偶数である。
(2) がともに偶数であるとする。もし少なくとも一方が4の倍数でないという結論を否定して、 のどちらも4の倍数でないと仮定する。このとき と書くと、 はともに奇数である。また の左辺は の倍数なので、 も偶数である。 とおいて両辺を で割ると となる。ところが はともに奇数なので、(1)で示した議論と同じく左辺は で割って 余り、平方数になれない。矛盾である。したがって がともに偶数なら、少なくとも一方は4の倍数である。
(3) が奇数であるとする。(1)より は偶数である。ここで が4の倍数でないと仮定すると、 かつ は奇数である。したがって である。一方、奇数の平方は で割ると 余るので である。よって となる。しかし平方数を で割った余りは のいずれかであり、 にはならない。矛盾である。したがって は4の倍数である。
別解
解法2
方針
平方数の4および8を法とする剰余だけで、各主張を順に示す。前の結論を次の仮定へ組み込む。
解答
(1)
がともに奇数ならしかし平方数は4を法として0または1なので、 は不可能である。
よって の少なくとも一方は偶数である。
(2)
がともに偶数で、しかもどちらも4の倍数でないと仮定する。と書けば はともに奇数である。元の式から も偶数なので と書け、これは(1)と同じく4を法として矛盾する。したがって少なくとも一方は4の倍数である。
(3)
が奇数なら(1)より は偶数である。 が4の倍数でないなら一方、奇数 について だから平方数の8を法とする剰余は0,1,4だけなので矛盾する。よって は4の倍数である。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安は22分。整数問題としては典型的な剰余の証明だが、(2)と(3)で使う法が異なる。(1)(2)は 、(3)は を使うと自然に矛盾が出る。 がともに偶数のとき も偶数になること、 が偶数だが4の倍数でないとき になることを省かずに書くと、論理の飛びがなくなる。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。