方針
まず初期値が正であることと、an,an+1 が正なら漸化式から an+2 も正になることを帰納法で示す。正性が分かれば比 rn=anan+1 を定義でき、与えられた漸化式は rn+1=2rn という等比数列に変わる。最後に an=a1r1r2⋯rn−1 と積を計算する。
解答
(1) a1=1、a2=3 はともに正である。いま an>0、an+1>0 と仮定すると、漸化式より an+2=an2an+12>0 である。したがって数学的帰納法により、すべての正の整数 n について an>0 である。
(2)
(1)より an>0 なので rn=anan+1 とおける。与えられた漸化式 an+2an=2an+12 の両辺を an+1an で割ると an+1an+2=2anan+1 である。すなわち rn+1=2rn である。
初期値は r1=a1a2=3 なので rn=3⋅2n−1 である。したがって n≧2 でan=a1r1r2⋯rn−1=3n−1⋅20+1+⋯+(n−2)=3n−122(n−1)(n−2)となる。n=1 でも右辺は1となるから、一般に an=3n−122(n−1)(n−2) である。
別解
解法2(対数を取って階差数列にする)
方針
(1) で正性を確保した後、bn=log2an とおく。積の漸化式を加法の漸化式へ変え、階差 dn=bn+1−bn が等差数列になることを使う。
解答
(1)
a1=1>0, a2=3>0 である。また an>0, an+1>0 ならan+2=an2an+12>0.したがって数学的帰納法により、すべての正の整数 n で an>0 である。
(2)
正性よりbn=log2anとおける。漸化式の対数を取るとbn+2+bn=1+2bn+1.ここで dn=bn+1−bn とおけばdn+1=dn+1.またd1=b2−b1=log23だからdn=log23+n−1.よってbn=b1+k=1∑n−1dk=(n−1)log23+2(n−1)(n−2).したがってan=2bn=3n−122(n−1)(n−2).
総評
難度4、目安時間12分。比を取れば等比数列になる典型問題だが、その前に an が正であることを示しておく必要がある。rn の初期値が r1=3 であり、指数の和が 0+1+⋯+(n−2) になる点を丁寧に書くとミスが少ない。一般項が n=1 でも成り立つことまで確認すると答案として完成する。
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出典: 東北大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。