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東北大学 2021年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

以下の問いに答えよ。必要ならばlim⁡n→∞log⁡nn=0を用いてよい。

(1) 2以上の整数 n に対して不等式12+13+⋯+1n<log⁡nを示せ。

(2) 正の整数 n に対しan=1+2+⋯+nn2により数列 {an} を定める。このとき、等式lim⁡n→∞a1+a2+⋯+ann=12を示せ。

(3) さらに正の整数 n に対しbn=na1+(n−1)a2+⋯+2an−1+ann2により数列 {bn} を定めるとき、極限値 lim⁡n→∞bn を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22分

数列、積分、指数・対数 定積分評価、はさみうち、和の計算、小問利用

方針

(1) は 1/x の単調減少性を使い、各 1/k を区間 [k−1,k] の定積分より小さく評価する。(2) は an を簡単化し、(1) で調和和をはさむ。(3) は重みつき和を調和和 Hn で正確に表す。

解答

(1) k≧2 とする。1/x は正の範囲で単調減少するから、k−1<x<k では 1/x>1/k である。したがって1k<∫k−1kdxx.これを k=2,3,…,n について加えると12+13+⋯+1n<∫1ndxx=log⁡n.(2)an=n(n+1)/2n2=12+12n.よってa1+⋯+ann=12+12n(1+12+⋯+1n).(1)より0<12n(1+12+⋯+1n)<1+log⁡n2n⟶0.はさみうちによりlim⁡n→∞a1+⋯+ann=12.(3) Hn=1+1/2+⋯+1/n とおく。ak=1/2+1/(2k) だからbn=1n2∑k=1n(n−k+1)ak=n(n+1)4n2+12n2∑k=1nn−k+1k=n+14n+(n+1)Hn−n2n2.ここで Hn<1+log⁡n より第2項は0へ収束する。したがってlim⁡n→∞bn=14.

別解

解法2(累積和へ並べ替える方法)

方針

(1) (2) で調和和の評価と an の式を得る。(3) の三角形状の重みつき和を累積和 Aj=a1+⋯+aj の和へ並べ替え、誤差全体を一度にはさむ。

解答

(1) 各 k=2,…,n について1k<∫k−1kdxxである。辺々を加えて12+13+⋯+1n<log⁡nを得る。

(2) ak=1/2+1/(2k) なので1n∑k=1nak=12+Hn2n.0<Hn<1+log⁡n と与えられた極限から Hn/n→0 である。したがって極限は 1/2 である。

(3) Aj=a1+⋯+aj とおく。各 ak が Ak,Ak+1,…,An に1回ずつ現れることからna1+(n−1)a2+⋯+an=A1+A2+⋯+An.またAj=j2+Hj2.したがってbn=n(n+1)4n2+12n2∑j=1nHj.0<Hj≦Hn<1+log⁡n より0<12n2∑j=1nHj<1+log⁡n2n⟶0.ゆえにlim⁡n→∞bn=14.

総評

難度6、計算量5。想定時間は22分程度。(1)の積分比較を(2)(3)の誤差評価へ連鎖させる構成である。積分は必ず区間ごとに大小の向きを確認し、調和和を 1+log⁡n で上から押さえる。(3)は重みを直接計算する方法と累積和へ並べ替える方法の2通りで 1/4 を確認した。有限和の添字とn2 で割る位置が主な失点源である。

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出典: 東北大学 2021年度 後期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。